10月の衆院選での与党大敗をきっかけに、与野党の枠を超えた政策協議が始まりました。閉塞感を破るための具体的な提言などを聞いた連載「次の国づくり」。計3回にわたるインタビューまとめ読みの最終回です。国内外の識者に人手不足、経済安保、財政政策、規制改革、政治のDXをテーマにたずねました。

【「次の国づくり」まとめ読み】

  • ①インタビュー「次の国づくり」 成長につなげる国家戦略
  • ②インタビュー「次の国づくり」 日本の政治に注文あり

(1)人手不足、長時間労働が元凶 「解雇規制」議論継続を


ジーンクエストの高橋祥子取締役ファウンダーは「通常の残業は25%の割増賃金を払わなくてはならないが、これを50%に高めてはどうか」と提案する。企業が今いる社員に残業させるよりも、新たに人を雇うことを選択するよう促す狙いがある。人手不足に対応するための方策を聞いた。…記事を読む

(2)中国過剰生産への対応急ぐべき 自由貿易と両立に期待


米通商代表部(USTR)のウェンディ・カトラー元次席代表代行は「市場開放と経済安保のどちらかを犠牲にするのではなく、両方のバランスを考慮する必要がある」と指摘する。「日本には市場開放と経済安保を同時に追求する力がある。同じ考えを持つ国と協定を積み重ねていくべきだ」と提起する。…記事を読む

(3)物価対策、低所得者に限定 産業革新や災害対策に重点を



米S&Pグローバル元副会長のポール・シェアード氏は、石破茂政権がガソリンなどエネルギー価格高騰対策としての補助金を続けることについて「市場の価格形成メカニズムをゆがめるため望ましくない」と批判する。財政政策を巡る選択と集中について語った。…記事を読む

(4)新興企業を育成し雇用生め 参入障壁は政治が解消を


ライドシェア事業を手掛けるnewmo代表の青柳直樹氏は、規制が既得権益をもつ業界の強いロビー活動で成り立っているものであれば「政治による改革が必要だ」と訴える。スタートアップ支援も「投資家が受けられる投資減税をスタートアップに限って実行すれば、まとまった出資が生まれる」と促す。…記事を読む

(5)有権者の声、技術で集約を 信頼関係が変化の土台


AIエンジニアの安野貴博氏は「AIは日本の勝機だ。少子高齢化による労働力不足にも対応できる可能性を持つ」とみる。自ら7月の東京都知事選に立候補して政党や組織に属することなく15万票を得た経験を踏まえ、政治のDXを通じた「有権者と政治家が一緒に意思決定する仕組み」の必要性を提唱する。…記事を読む

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