自民、公明、国民民主3党の政調会長は18日、国会内で月内にまとめる経済対策について協議した。国民民主党の浜口誠政調会長は所得税の「103万円の壁」やガソリン減税への対応を明記しなければ「前に進めない」と要求した。19日に改めて話し合う。
自公両党が15日に国民民主に提示した経済対策の原案は「103万円の壁」やガソリン減税に直接言及していなかった。「家計を温め、生活者が豊かさを実感できるよう幅広い方策を検討することも必要である」との記述にとどめていた。
自民党の小野寺五典、公明党の岡本三成両政調会長は18日、国民民主の浜口氏や古川元久税調会長から原案への考えを聞いた。小野寺氏は協議後、記者団に「議論の中身は表に出す段階にない。総合的に意見交換をしている」と述べた。
国民民主は所得税の非課税枠にあたる基礎控除と給与所得控除の合計103万円を引き上げるよう改めて主張した。ガソリン減税についての記載も要求した。1リットルあたり25.1円を上乗せしている旧暫定税率の廃止を公約に掲げている。
18日の協議では薬価の毎年改定を2年ごとに戻すことや、鉄道など公共交通維持に向けた国の役割を明確にするといった項目も明記を求めた。
年末に決める税制改正をめぐっては自公国3党の税調会長が週内にも協議を始める。国民民主は経済対策に税制改正に関しても一定の方向性を盛り込むことで交渉を有利に運ぶ考えだ。
政府・与党は11月下旬に経済対策を決定し、その財源を裏付ける2024年度補正予算案は28日召集の臨時国会に提出する構えだ。
18日の3党協議に先立ち国民民主の執行部は税調会合や政調懇談会で党所属議員から意見を聞いた。経済対策に所得税の非課税枠103万円の引き上げやガソリン減税の明記が必要だとの認識で一致した。
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