政府は、脱炭素社会の実現に向け、企業の間で、二酸化炭素の排出枠を売買する「排出量取引」を導入する予定で、近く、専門家による会議で具体的な制度の大枠を示します。
それによりますと、二酸化炭素の排出量が年間10万トン以上の企業には、取り引きへの参加を義務づける方針で、大手の電力、鉄鋼、化学、それに自動車などの分野の合わせて300から400程度の企業が対象になる見込みだということです。
排出量取引は、政府がそれぞれの参加企業に対し、「排出枠」を設定し、実際の二酸化炭素の排出量が、「枠」の範囲内であれば、余った「枠」をほかの企業に売ることができ、「枠」を超えた場合は、ほかの企業から「枠」を買うなどして埋め合わせをする仕組みです。
埋め合わせをしなかった企業に対しては、追加の費用負担を求めるということです。
こうした制度の導入に向けて、政府は、来年の通常国会に関連する法律の改正案の提出を目指していて、2026年度に企業ごとの排出枠など制度の詳細を固め、2027年度から本格的な取り引きの運用を開始する予定です。
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