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 自民党の裏金事件が発覚してから初めての国政選挙となる、衆議院の3つの補欠選挙が行われ、自民党が全敗しました。なかでも東京15区では、選挙妨害と取られかねない行為が批判を浴びるなど、異例の選挙戦となりました。

■自民党の“牙城”島根は

当選 立憲民主党 亀井亜紀子氏(58)
「多くの方々から応援いただいて、この選挙戦勝ち抜くことができました」

 3補選すべての選挙区で議席を失う厳しい結果となった自民党。

落選 自民党 錦織功政氏(55)
「私は今回、自分の至らなさに深く痛感しているところであります」 自民党 茂木敏充幹事長
「大変厳しい選挙結果だったと受け止めています。候補者の人柄や政策を浸透させることができなかった。時間はかかると思いますが、国民の皆様の信頼をもう一度回復できるように努めていきたい」 自民党 小渕優子選対委員長
「この責任についてはこの重さを誰よりも痛感している。しっかり今回の選挙の結果の分析をして、次の選挙に備えていきたいと考えています」

 前衆院議長の細田博之氏の死去に伴う島根1区の補選。自民党が擁立したのは元財務官僚の新人、錦織功政氏。裏金問題で厳しい選挙戦が予想されるとみて、自民党は“大物”を次々と投入。

小渕選対委員長(16日)
「島根にとっても、そして我々自民党にとっても正念場の選挙であります」 自民党 小泉進次郎元環境大臣
「悪いのは今の自民党です。悪いのは錦織さんじゃありません」

 選挙戦最終日には岸田文雄総裁も島根入りし、「最後の訴え」に臨みました。

岸田総裁
「今、自民党、変わらなければなりません。逆転の錦織、皆さんどうぞよろしくお願い申し上げます」

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■“裏金”谷川弥一氏の長崎でも…

■“裏金”谷川弥一氏の長崎でも…

 これまで自民党の牙城だった島根でしたが、投票を終えた有権者からはこのような声が聞かれました。

有権者
「(Q.どちらに投票?)立憲民主党です」
「(Q.これまで自民党に投票していた?)そうです。全国から島根県民の良識を問われていると思いますので」
「亀井亜紀子さんに入れました。今までは自民党で私も今回心を鬼にしまして、亜紀子さんに入れさせて頂いた」

 結果は、立憲民主党の亀井氏が大差をつけ当選。厳しい審判が下された自民党、島根の議席を守ることができませんでした。

 さらに…。

谷川弥一元衆院議員(去年12月)
「頭悪いね。言ってるじゃないの」  派閥の裏金事件で立件された谷川弥一氏が、議員辞職したため行われた、長崎3区でも立憲民主党が勝利。  9人が立候補し、混戦となった東京15区でも、同じく立憲民主党の勝利となりました。 立憲民主党 泉健太代表
「今回の戦いは改めて政治改革を占う選挙戦だったということを感じています」

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■“太鼓”に“マイク絶叫”の妨害も

■“太鼓”に“マイク絶叫”の妨害も

 そして、候補者が乱立した東京15区で思わぬ事態が…。

立民 酒井菜摘陣営スタッフ
「街宣車出して」 諸派 根本良輔陣営街宣車
「立憲逃げないでください。逃げないでください」  選挙カーを追い掛け回しているのは、諸派・根本氏の街宣車。さらに…。 日本維新の会 金澤結衣氏(33)
「危ないですよ。けがしますよ」  根本氏が所属する政治団体の代表が演説中の候補者の前で太鼓を打ち鳴らします。 根本氏
「議論だよ、議論。なにビビってんだよ」 諸派 飯山陽氏陣営
広沢一郎事務局次長
「(街頭演説のスケジュールを)公表していたんですけど、(公表)すると必ず現れるので。もうこれは公表できない。迷惑どころじゃないですね、これ」

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電話ボックスの上で…
 選挙妨害とも取られかねない行為は、これだけにとどまりません。  電話ボックスの上で片ひざをつき、マイクを握り叫んでいます。その向かいには、都民ファーストの会・乙武洋匡氏の姿が…。  2人の演説は互いに大音量のためか、なかなか聞き取れず…。乙武氏の応援に来ていた小池百合子氏はこのように話します。 都民ファーストの会 小池特別顧問
「私も30年ぐらい、ずっと選挙に関わっていますけれども、身に恐怖を感じたあんな選挙初めてでした」

 有権者からも厳しい声が上がります。

60代会社員
「もうケンカですよ。集まっている人に『クソジジイ』とか『クソババア』とか。これはひどいね」 20代会社員
「私たち真面目に選挙に行くタイプなのでもうやめてくれよって」

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■男性転倒も…“妨害”指摘には「法律の範囲内」

■男性転倒も…“妨害”指摘には「法律の範囲内」

 他の日にも…。

諸派 黒川敦彦代表
「なんだお前ら、自分の都合のいいことしか言わないじゃないか」

 乙武陣営に向かって、マイクを使い自らの主張を繰り広げる黒川代表。

 その後ろには動画撮影をする根本氏。すると…。  根本氏の横にいた、乙武陣営の男性が突然転倒。男性に話を聞きました。 大田区議会 荻野稔議員
「手は出さないっていうのが、ルールというか常識ではあるなかで、単純に手を使って倒してきたので正直驚きましたね」

 一方の根本氏は…。

根本氏
「体重をおもいきりかけてきている。俺が支えている構図で、腕が疲れたのでこうやったらオーバーリアクションで倒れた」

 両者の言い分は異なっています。

 今回の選挙戦、他陣営から選挙妨害と指摘されていることについて、根本氏の陣営はこのように主張します。

黒川代表
「僕らが言っているのは基本的に『答えろ』なんですよ」 根本氏
「妨害っていうふうに見えるのはしょうがないかなっていうふうに思うんですけれども、法律の範囲内でやっている」

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年4月29日放送分より)

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