立憲民主党は22日国会内で「年収の壁」の課題解決に向けた国対ヒアリングを開き、日本商工会議所の関係者を招いて意見交換を行った。
政府は、社会保険料が発生する「106万円の壁」撤廃に向け、労働者の保険料負担を軽減するため事業者側がその保険料を肩代わりする制度を検討している。
ヒアリングに出席した日本商工会議所の関係者からは、労働者の新たな保険料を事業者側が負担する政府案について「中小企業は賃上げに努力していて、その原資を確保することに大変な状況だ」とした上で「労使の合意に基づき任意で保険料の割合を変えていける制度だというが、実際に中小企業が社会保険料を上げる方向に制度ができたからといって利用するのだろうか」と指摘した。
さらに懸念として「負担できる大企業と中小企業のあいだで待遇格差が生じるケースがあるかもしれない。同業種なら人材の流失も懸念がある」と述べた。
出席した立憲の国会議員からは、「中小企業や地元の皆から聞くと、(保険料の)折半ですら苦しいところが多い。(政府案を)やるとしたら国が企業から保険料を取るのではなく、財源を持ってきて中小企業に助成すべきだ」など意見があがった。
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