日本の防衛産業を巡る主な動き

 政府は、防衛産業の基盤強化に向け「国家防衛産業戦略」を策定する方向で作業を始めた。防衛産業の強化と装備品の輸出推進を明記した国家安全保障戦略を踏まえ、中長期目標を定める。必要な先端技術や生産体制などの方向性を示して産官学の連携を促し、国際競争力の向上を図る。来年にも取りまとめる。複数の政府関係者が22日、明らかにした。  2022年策定の国家安保戦略では、防衛産業を「防衛力そのもの」と重視。装備品輸出も「望ましい安保環境の創出に重要」と位置付けた。これに沿って輸出ルールの緩和を進めており、紛争を助長しかねないとの懸念が強まりそうだ。  防衛産業戦略の立案には、14年に防衛省が策定した「防衛生産・技術基盤戦略」などと異なり、経済産業省といった他省庁も参加。有識者会議を設置し(1)維持・強化すべき産業や技術(2)強靱なサプライチェーン(供給網)構築(3)望ましい調達制度(4)機微技術の保護(5)人材確保策―などの論点を整理する。5年ごとの改定を想定する。

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