政治家が使い道を明らかにしなくてよく、ブラックボックス状態になっている政策活動費ですが…
自民党が使い道を公開する方向で調整に入った事がわかりました。その狙いは?
■狙いは?“ブラックボックス”公開へ
さきの衆議院補欠選挙で当選したうちの2人が7日、初登院したのですが。
補選(長崎3区)で当選 立憲民主党・山田勝彦 衆院議員「3週間ぶりに国会に戻ってきたんですけど、本当に新鮮な気持ちで」 山田勝彦議員はおよそ3週間前まで衆議院比例代表選出議員として活動していましたが、裏金事件で谷川弥一氏が議員辞職したため、それに伴う長崎3区の補選に出馬して当選。
小選挙区選出議員として国会に戻ってきました。 補選(長崎3区)で当選 立憲民主党・山田勝彦 衆院議員
「今回の補欠選挙に至った経緯を考えても、何としても裏金・金権政治を終わらせるんだと」
その山田議員ら野党が問題視してきた1つが、自民党の二階元幹事長が在任中に党から受け取っていた、およそ50億円の「政策活動費」です。
立憲民主党・山田勝彦 衆院議員「5年で約50億円もの、このお金は一体、何に使ったのか?」 岸田総理大臣
「適切に使用されているものと認識をしております」 政党から所属議員に渡される政策活動費は、使い道を明らかにする義務がない、いわばブラックボックスになっています。
ところが、突然、自民党は政策活動費の使い道を公開する方向で調整に入りました。
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■なぜ 突然 政策活動費の公開を検討?■なぜ 突然 政策活動費の公開を検討?
政治部 官邸キャップ・千々岩 森生「最近よく見かける岸田総理のサプライズの一環なんだと思います。政策活動費は不透明なカネの流れの最たるもので、自民党にとっては逆に死守したいもののひとつでした。ただ、岸田総理の周辺を取材すると、連休前あたりから、もはや公開に踏み切らないと世論がもたないという方向に傾いていたようです」 このゴールデンウイーク、3カ国を歴訪していた岸田総理。 6日、帰国するや自民党の政治刷新本部のメンバーと面会、こう指示を出しました。 自民党 政治刷新本部・鈴木馨祐 座長
「なるべく早く自公で合意に至れるように、協議をしっかりと続けていってほしいと」 政治資金規正法改正を巡って、現在、与党案をまとめようとしている自民党と公明党。
いわゆる連座制に相当する厳罰化には合意していて、政策活動費の使い道の透明化のほか、政治資金パーティーのパーティー券購入者の公開基準を、いまの「20万円超」から引き下げることを検討しています。
自民党 中堅議員「少しでも透明性を高めた方がいいんじゃないか。対策としては全然十分ではないけど、やらざるを得ない」 自民党 ベテラン議員
「この世論の中だと仕方ないことだと思うが、党内でもいろいろと不満が出る可能性はある」 政治部 官邸キャップ・千々岩 森生
「今後のポイントは政策活動費の『公開の仕方』になります。一口に『公開』と言っても、すべてを明らかにするという意味なのか、それとも、一部は最後までブラックボックスとして残すのかというところになるんですね。それから党内調整もまさにいま始まったばかりですから、サプライズの副作用で党内の混乱を今後招く可能性もあります」 自民・公明の両党は今週中の合意を目指しています。
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