鹿児島県いちき串木野市が実現を目指す、洋上風力発電を巡り、市民団体が8日、いちき串木野市に対し、「生活環境に影響がある」などとして手続きを中止するよう求めました。
要求書を提出したのは、いちき串木野市、南さつま市、薩摩川内市、日置市などの住民で組織する市民団体です。
いちき串木野市は将来の産業の軸として、洋上風力発電の実現を目指していて、2022年に漁業関係者や商工関係者らが参加した任意の協議会で、建設の可能性調査を行うなど7回の会合を開いています。
これらの調査を踏まえて、いちき串木野市は4月9日、県に対し、市の沖合約5キロ圏内を建設エリアとして示した上で、再エネ海域利用法に基づき、洋上風力発電に関して、国へ情報を提供するよう口頭で意見を述べています。
これに対して市民団体は、「建設による生活環境や健康への影響、漁業への影響を明らかにすべき」として情報提供の意見を取り下げるよう求めています。
市民の命と暮らしを考える会・福田道代さん
「地域に洋上風力はいらないという、いくつかの問題点を抱えているという署名が一万筆近い。署名を集めながら対話していきたい」
薩摩半島の西方沖では3つの民間業者が洋上風力発電の構想を公表していますが、実現には国への手続きが必要で、県は「国へ情報提供を行うかどうか、検討している段階」とコメントしてます。
2024年度の国への情報提供の手続きは、10日が締め切りとなっています。
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