15年間にわたり静岡県政をけん引してきた川勝平太 知事が9日に退任しました。
川勝知事は最後に「富士山がある場所で仕事ができたことはありがたい」と振り返り、今後は「仙人になる」と語りました。
「ハッピーな辞職」
午前10時半過ぎ、川勝知事は最後の登庁日を迎えました。
川勝知事:
「ハッピーリタイアメント」(Q.どういう言葉?)引退するってさみしい感じじゃないですか。アメリカやイギリスは新たな人生が始まるので、ハッピーな辞職というハッピーリタイアメント。そんな感じです
今後は「仙人になる」
何度も川勝節が飛び出した記者会見も9日が最後です。
15年間を振り返り、熱海市の土石流災害を「痛恨の極み」と述べました。
そして、印象に残ったことは「すべて富士山がらみ」として、富士山のある場所に来て仕事ができたことはありがたいと話しました。
知事選では特定候補の応援はせず、今後は「仙人になる」と語りました。
川勝知事:
(Q.今後については?)仙人になることですね。「♪平太のおじさん あなたの住まいはどこですか はいはい 私の住まいは 信州信濃の山奥の 浅間の山の森の中 小鳥とお話しして過ごす」というそれが私のイメージしている仙人の姿です
突然歌い出す知事…
午後3時半からは県幹部 約100人が出席し、退任式が開かれました。
川勝知事は日本の歴史での富士山の位置づけについて語ると、突然、歌い出しました。
川勝知事:
ちょっと…感極まって乱れましたけれども、私からの御礼の挨拶とします。これは富士山が育んでくれた人々すべてに対する、富士山に成り代わっての感謝
多くの職員が川勝知事を見送る
池谷庸介 記者:
現在午後5時です。まもなく川勝知事が退庁するということで、ご覧のように本館前には多くの職員が見送りに来ています
県職員:
大変お世話になりました。ありがとうございました。いろいろと大きな意味で変えていただいたということで、大変感謝しております
そして午後5時すぎ。職員から花束を受け取った川勝知事。
大勢の職員に囲まれ笑顔を見せながら、15年間県のトップとして通い続けた県庁をあとにしました。
県内初の学者出身の知事
川勝知事は県内初の学者出身の知事として、独自の考えと発信力で15年間県政をけん引してきました。
静岡を日本の理想郷「ふじのくに」にすると掲げ、富士山や韮山反射炉は世界遺産に登録されました。
また、ラグビーワールドカップや東京オリンピックパラリンピックの自転車競技の誘致にも成功しました。
リニア問題をめぐっては「命の水」を守ると国やJR東海に強い姿勢で臨んできました。
知事の退任にともない、10日以降の知事の職務は森副知事が代理することになります。
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