■「演説にならない」と吉村共同代表

政治団体「つばさの党」の候補者や代表が、選挙妨害を行った疑いで警視庁が党本部などに家宅捜索を行ったことを受け、日本維新の会の吉村洋文共同代表は「大きな声をマイクで被せられると演説にならない」としたうえで、妨害行為を防ぐために「政治活動の自由とも絡むがなんらかの策を取る必要がある」とする考えを示しました。

■「つばさの党」に家宅捜索

13日東京・千代田区に本部を置く政治団体「つばさの党」の党本部などに警視庁の捜査員らが家宅捜索に入りました。

捜査関係者によると、先月行われた衆議院東京15区の補欠選挙で「つばさの党」の党代表ら3人が他の複数の候補者の街頭演説を妨害した公職選挙法違反の疑いが強まったということです。

■根本氏の一連の発言について「大人として恥ずかしくないのかよ!」と子ども

先月、都内で行われた日本維新の会・吉村共同代表の応援演説でも、つばさの党の根本良輔氏が「吉村!逃げるな!売国奴!」「万博に使った金返せ吉村!」と発言。

執拗に吉村共同代表を追いかける根本氏に対し、スタッフが制止しようと攻防が続きました。

つばさの党の根本良輔氏はさらに「なんだよこのゴミどもがよ。このゴキブリどもどかせ吉村!」と発言。

ついには一連の根本氏の様子を見ていた子どもが「大人として恥ずかしくないのかよ!」と声を上げました。

■維新が公選法の「規制強化」する改正案提示

この問題を巡り、日本維新の会は、公職選挙法の規制を強化する改正案を提示。
「選挙の自由妨害罪」の適用対象について「聴衆が演説を聴取することを困難にする行為」を明記し、罰則について現行の「4年以下の懲役や禁錮」を「5年以下」に引き上げることを盛り込みました。

日本維新の会・吉村洋文共同代表は13日記者団に対し「現行法の運用で正していくのか、あるいは立法措置をするのかっていうのは、国会で深く議論して、やっぱり僕はやりすぎだと思いますからなんらかの策は取る必要はあるんだろうと思います」と述べました。

■自民党は維新の改正案に前向き 公明と立憲は慎重姿勢

この改正案には、自民党も前向きな姿勢を示す一方、公明党は「現行法の趣旨に基づいて改善していくことが妥当」とする考えを示し、立憲民主党からは「既存の法律で対応できないか見極める必要がある」と、慎重な対応を求める意見も出ています。

警視庁は複数の陣営から被害届を受理していて、捜査を進める方針です。

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