アメリカ軍の訓練移転などが計画される、鹿児島県西之表市・馬毛島の港湾工事の影響で自由な漁業ができなくなるとして、種子島漁協に所属する男性漁師が国に工事の差し止めを求めている裁判の第1回口頭弁論が5月14日、鹿児島地裁で開かれました。

訴えを起こしているのは、種子島漁協に所属する漁師の濱田純男さん(69)です。

訴状によりますと濱田さんは、馬毛島の東側沿岸を主な漁場としていましたが、防衛省が進める港の建設工事で、漁場が使えなくなることは漁業権の侵害に当たるとして、国に工事の差し止めを求めています。

14日、鹿児島地裁で開かれた第1回口頭弁論で、濱田さんは意見陳述を行い「工事で漁場や地域のつながりが失われた」と述べました。

一方、国は「種子島漁協との間で、総額22億円の漁業補償金を支払うことで合意していて、原告の漁業権は放棄されている」と訴えの棄却を求めました。

濱田さんは種子島漁協と国の合意は無効であると主張し、この補償金の受け取りを拒否しています。

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