防衛省は15日、日米両政府が進める新型迎撃ミサイルの開発に向けたプロジェクトの取り決めに署名したと発表した。極超音速ミサイルを迎撃するための装備で、日本はミサイルのロケット部分と弾頭の推進装置を担当する。2030年代の完成をめざす。
開発を担当する企業を巡り、米側は防衛大手のノースロップ・グラマンと航空防衛大手RTX(旧レイセオン・テクノロジーズ)の2社が候補となっている。日本側は24年度中に公募で選定する。
共同開発は23年8月の日米首脳会談で合意した。日本政府は24年度予算に757億円の開発費を盛り込んだ。米国防総省は開発費が日米で総額30億ドル(4600億円)超に達するとの見積もりを出している。日本はこのうち10億ドル(1500億円)を拠出する。
極超音速ミサイルは音速の5倍以上の速さで飛行し、変則軌道をとるため迎撃が難しい。中国やロシア、北朝鮮が配備を進めている。
新型迎撃ミサイルは極超音速ミサイルが滑空している段階での迎撃を想定する。着弾直前に撃ち落とす従来の迎撃システムと組み合わせ、対処力を高める狙いだ。
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