5月9日に静岡県知事を辞職した川勝平太 前知事が17日、8日ぶりに県庁を訪れ、県議会の議員に15年間のお礼を述べるとともに今後の県政発展のためのアイデアを披露しました。

川勝平太 前知事は新規採用職員に対する訓示の中で行った職業差別ともとれる発言の責任をとって知事を辞職し、5月9日に15年間通い続けた県庁を後にしました。

永井学 記者:
川勝前知事がいま自転車で県庁に来ました。これから議員たちに挨拶をする予定です

午前11時前、野球帽を被りマスク姿で自転車で県庁に到着した川勝前知事。

記者の問いかけには無言でエレベーターに乗り込み、通い慣れた秘書課へと向かいました。

川勝前知事は当初、6月議会の冒頭で辞職する意向を示していましたが、辞職の時期を急きょ早めたことから、議員たちに挨拶をしたいと17日の県議会の臨時会に合わせて8日ぶりに県庁を訪れました。

挨拶の様子は非公開でしたが、出席した議員によりますと 約5分間にわたって用意した挨拶文を読み上げたということです。

その中では議会への感謝とともに静岡県の文化力を上げる具体策を置き土産としたいとして、教育やものづくり、それにインフラ整備など6つの分野でアイデアを披露しました。

自民改革会議・相坂摂治 議員:
(Q.まだ知事をやりたかったという感じでしたか?)その印象は持ちましたけど、県民 誰でも生まれ育っている、過ごしている地域に思いがありますから

ふじのくに県民クラブ・田口章 会長:
人材を育成するとか魅力を高めるとか、まだまだ静岡はやれることあるぞとエールを送ってくれたような気がします。これから県政に携わっていく私たちの役割だと思っているので、しっかりやっていきたいと思います

川勝前知事は最後にリニア工事が原因とみられる岐阜の水枯れ問題について問われると、次のように述べました。

川勝前知事:
どの沢、どの渓流も水位が下がる。その一事例ではないでしょうか

そして、親しかった議員からねぎらいの言葉を掛けられながら再び自転車で県庁を後にしました。

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