川勝平太氏の辞職に伴う静岡県知事選(5月9日告示、26日投開票)への立候補を、立憲民主党の渡辺周衆院議員(62)=比例東海=が13日、断念した。渡辺氏は「泉健太代表から国政にとどまってと懇願された」と、断念の理由を自身のSNS(ネット交流サービス)で説明したが、立候補予定者間で連合静岡の支持取り付けを争う状況だったという事情もあった。
知事選には元副知事の大村慎一氏(60)が既に出馬を表明し、前浜松市長の鈴木康友氏(66)も出馬する予定で、ともに連合静岡に推薦を求めている。
渡辺氏は10日時点の毎日新聞などの取材に「静岡県に対する思い入れがある。意欲は連合にも伝えている」と述べていた。一方、県東部のある首長は、浜松市長時代に鈴木氏が連合静岡の推薦を受けていたことから「周さんが出れば応援するが、周さんは出られないだろう」と立候補は厳しいという認識を漏らしていた。
渡辺氏は断念を表明したSNSで「(1993年に辞任した)斉藤滋与史知事以降、東部出身の知事が出ておらず県東部、特に伊豆の発展に取り組みたい思いは強いものがありました」と悔しさをにじませた。【石川宏】
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