2025年大阪・関西万博会場(大阪市)の工事現場で起こったガス爆発をめぐり、大阪市議会で21日、質疑が交わされた。議員から会場の安全性を疑問視する声が上がったのに対し、市は再発防止策などを強調した。

 この問題では、3月にメタンガスへの引火が原因とみられる工事中の爆発火災があったが、施工業者から市消防局への連絡が、発生から約4時間半後だったことが明らかになっている。

 この日開かれた委員会で、藤田暁議員=大阪維新の会=は、通報が遅れた理由などを尋ねた。市の担当者は「建物への焼損や負傷者がなかったことから通報が遅れた」と説明。今後は、焼損などがなくても速やかに通報するよう日本国際博覧会協会(万博協会)が建設事業者に指導したと明かした上で、事故が起こった工区以外でも、ガス濃度の測定を徹底するなどの再発防止策を示した。

 万博では、府と各自治体の事業で、児童・生徒らが無料で招待される見通し。ただ、市の担当者は、利用できる団体休憩所は事故が発生した工区に設けられる予定だと説明した。

 田中宏樹議員=自民くらし=は「目と鼻の先に事故現場がある」などと指摘。横山英幸市長は再発防止策を徹底するとし、「私自身も小学生の子どもを持つ親。お子さん、保護者に安心してきていただく場所を提供するのは、(自身を含む)協会の大きな責任だ」と答えた。(原田達矢、菅原普)

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