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23日、政治の場で議論されたのは、皇族の人数を確保するため女性皇族が結婚後も皇室に残る案などについてです。「皇室の未来」をどうするのか、あなたはどう考えますか?

■「安定的な皇位継承の在り方」国会で議論へ

秋篠宮ご夫妻の次女・佳子さま。25日からのギリシャ公式訪問を前に、天皇陛下にあいさつするため皇居に入られました。

佳子さまの外国公式訪問は、去年11月のペルー以来、3度目です。ギリシャでは大統領を表敬訪問するほか、歓迎行事などに出席される予定ですが、こうした皇室の活動にも関わってくる“重要な議論”が国会で始まっています。

直面する「皇族の減少」という課題。先週に引き続き、衆参両院の議長と各党の代表者が集まり、安定的な皇位継承の在り方について協議を行いました。

現在、皇室の人数は17人。そのうち、男性は5人です。皇位を継承する資格を持つのは、秋篠宮さま(58)、悠仁さま(17)、常陸宮さま(88)の3人で、次世代の担い手は悠仁さましかいません。 このままでは将来、悠仁さまとその配偶者、その子ども以外に皇族がいなくなることも考えられるのです。 額賀 衆院議長
「重要な皇位継承の問題、皇族数の問題などについて、まとめていくように汗をかきたいと思っています」 次のページは ■皇族数をどう確保?2つの案

■皇族数をどう確保?2つの案

では、どうすれば皇族の数を確保できるのか。大きく「2つの案」が議論されています。 そのひとつは…

皇室に関する法律「皇室典範」は、女性皇族は結婚により皇室を離れると定めています。記憶に新しいのは、秋篠宮ご夫妻の長女・小室眞子さん。結婚し民間人になりました。 皇族数の確保策のひとつは、これを見直し 「女性皇族を結婚後も皇室に残す」という案です。 街の人に、意見を聞いてみると… 60代
「これからも(皇室を)継続させるという大義に照らすと、やむを得ないのかなと」
「(Q. 結婚した一般男性を皇室に迎え入れることについては?)ある意味、それもありかなと」 ――『女性皇族を結婚後も皇室に残す』案については? 70代
「いいんじゃないですか、いまの時代ではそれが当たり前。あまり(男女で)区別するのも変な話」

70代
「それは(女性皇族)本人のこともあるだろうし、それは我々が言うことではないね」 もうひとつの案は、戦後GHQにより皇室の規模が縮小され、 11の宮家が皇籍を離脱しています。こうした旧皇族の男系男子を養子縁組で皇籍に復帰させる案も検討されています。

――『旧宮家の男系男子を養子として迎え入れる』案については? 40代
「(約80年)一般人だった人が宮家に突然入っても、その人たちを宮様として国民が受け入れられるのかと言われると、たぶん難しいのではないか」

20代
「(皇室は)日本の象徴として続けていかないといけない存在だと思う。次の人を確保するという意味では、養子でもなんでもいいと思う」 次のページは

■専門家は2つの案の“問題”を指摘

■専門家は2つの案の“問題”を指摘

一方で、専門家はどちらの案にも問題があると指摘します。

「象徴天皇制」が専門 名古屋大学 河西秀哉准教授
「(議論の)タイミングとしては、私は『遅い』と考えている」

『女性皇族を結婚後も皇室に残す』案について…

名古屋大学 河西秀哉准教授
「佳子さまだと29歳、愛子さまだと22歳。つまり、結婚してもおかしくない年齢になっている。急に『あなたは対象になりましたから残ってください』と言われたら、本人たちにとっては『えっ?』となりますよね。(女性皇族の)人生設計の問題がある」

『旧皇族を復帰させる』案については…

名古屋大学 河西秀哉准教授
「誰をどこにいれるのか、どこでどうやって決めるのかという問題。確かに旧皇族の家には生まれたかもしれないけど、はっきりいえば、民間人の人たちばかり。(皇室に)入りたくない人もいると思う」

そして、この2つとも根本的な解決にはならないと話します。

名古屋大学 河西秀哉准教授
「常に(皇族の)結婚相手は、男の子を産まなければいけないというプレッシャーにずっとかられることになる。日本国の象徴だからこそ、男女平等という社会を体現するために、女性天皇であっても、女性天皇が産んだ女系天皇であっても、認めたら天皇制も変わったということを示すかたちになると思う」 果たして、議論の行方は。額賀衆議院議長は、可能な限りいまの国会での取りまとめを目標に力を尽くすとの考えを示しています。

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