輪島港は、地震で海底が1.5メートルから2メートルほど隆起したほか、岸壁にも大きな被害が出て漁船が漁に出られない状態が続いています。

港では隆起した海底を掘削するしゅんせつ工事のスペースを確保するため一時的に漁船を別の場所に移すことにしていて、30日は午前5時ごろから漁師たちが港に集まり、12隻を出港させていました。

漁船の移動先はおよそ50キロ沖にある舳倉島で、6月までに合わせて40隻を移動させたうえで船を動かすのに必要な水深を確保するための工事を国が進めることにしています。

漁船を移動させた早瀬賢生さんは「今は本来ならマダイの最盛期でした。1月から5か月間、漁に出られておらず、港が早く稼働して地震前の生活に戻ることが願いです」と話していました。

輪島港を管理する石川県は港全体の工事が完了する時期は見通せないとしていて、石川県漁協輪島支所は工事が完了した場所から漁を再開できないか検討を進めることにしています。

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