【ドローン映像】谷筋に沿って濁った泥水が

今月12日の午前4時前、松山城のある山で発生した土砂崩れの現場について、愛媛県は発生直後の午前8時半ごろから午前10時半ごろにかけてドローンを使って撮影していました。

映像ではふもとから山頂付近にかけて斜面の土が削られて谷筋がむきだしになり、濁った泥水が川のように流れているほか、斜面のところどころで透明の水が噴き出している場所もあるのが確認できます。

斜面の途中には根こそぎ倒れている木も複数あり、ふもと付近では木と土砂が一緒にフェンスを突き破っている様子も確認できます。

「土石流 発生したとみられる」東京農工大 石川芳治 名誉教授

土砂災害に詳しい東京農工大学の石川芳治 名誉教授に映像を確認してもらったところ、大量の雨水を含んだ土砂が一気に流れ下り破壊力を増す「土石流」が発生していた可能性が高いとしています。

石川名誉教授は「撮影された時刻には雨はほとんどやんでいるが、かなりの水が流れてきていて山の中にたまった水がしみ出していることがわかる。急傾斜になっている山の頂上付近で崖崩れが起きたあと、下流の方では水と土砂が完全に混じって土石流が発生したとみられる」と指摘しています。

警察の調べで、今回の土砂災害で亡くなった3人は短い時間に建物の倒壊に巻き込まれたとみられています。

石川名誉教授は「表面の土が1メートルほどの深さまで削られていて、かなりの速度で流れたことがわかる。土石流は非常に速度も速く、水を大量に含んで途中で樹木なども巻き込んで土砂が広がるため今回も被害が拡大したとみられる」と話しています。

6年前も数メートルの亀裂 松山市「土砂災害リスクないと判断」

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