関東地方や、関西地方のあちこちに竜巻注意情報が出ています。

午後3時45分現在、
東京(16時40分まで有効情報)
埼玉県南部(16時20分まで有効情報)
京都府南部・北部(16時50分まで有効情報)
兵庫県南部・北部(16時40分まで有効情報)
徳島県北部・南部(16時20分まで有効情報)
滋賀県南部(16時50分まで有効情報)

各地で、竜巻などの激しい突風が発生しやすい気象状況になっていて、気象庁は積乱雲が近づく兆しがある場合には、安全確保に努め、落雷、ひょう、急な強い雨にも注意するよう呼びかけています。

◆竜巻は年間約55個が発生

広瀬駿気象予報士によりますと、積乱雲が連なって組織化されると、上昇気流が強まって、その下に竜巻が発生します。竜巻のうち前線活動に付随して発生するのが60%、台風が原因で発生するのが15%と言われていて、両方の要素がある9月に月別では最も多く確認されています。

日本では年間に約55個発生していて、いっぽうアメリカでは1300個発生しています。

◆雲の形や耳鳴り…前触れに注意

前触れの現象に注意してください
◎雷が見える、聞こえる
◎急に冷たい風が吹く
◎耳鳴りがする(気圧が急降下するため)

雲の形にも注意です。以下のような雲が見えたら、天気急変の前触れだと思ってください。

◎頭巾雲 積乱雲の中央が頭巾のように盛り上がっている


◎アーチ雲 雲と雲が2段、土手のようにつづいている状態

◆竜巻が近づいたらどうするのか?具体的な行動

◎家屋では2階より1階へ。風通しの良い所より「悪い」ところへ
◎窓のない部屋へ移動しましょう。窓の周辺は割れる危険があります
◎屋外では、飛びやすいもの、壊れやすいものに近づかないこと物置、プレハブなどから離れて、頑丈な建物の間などに入って身を隠します
◎電柱や太い木でも倒壊することがあるので危険、近づかないこと。

◆竜巻観測に日本人が貢献「ミスター・トルネード」

竜巻の観測は、空間・時間のスケールが小さく風速計などで観測するのは困難で、被害の状況、爪痕から風速を推定して見ていくしかない。これを研究したのが実は日本人研究者の藤田哲也博士です。

「ミスター・トルネード」とも呼ばれ、積乱雲下で発生する突風についてさまざまな現象を解明した研究者で、竜巻の単位「藤田スケール」も藤田博士がつくったということです。

藤田スケールは、F0からF5まであり、最大のF5では「住宅が吹き飛び」「車などが遠くに飛ばされる」といった被害。日本でも観測されたことのあるF3では「住宅が倒壊」「列車が転覆」などの被害が該当しています。

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