26日に開かれた検討会の初会合には、火山や防災の専門家など5人が参加しました。
富士山で大規模な噴火が発生して大量の火山灰が噴き出した場合、短時間で首都圏にも到達して、鉄道や高速道路の通行が困難になり、市民の生活や経済活動に大きな影響が出るおそれが指摘されています。
初回の26日は、富士山などで大規模噴火が起きた際の住民の安全確保などをテーマに意見が交わされ、国の担当者から
▽火山灰が30センチ以上積もると想定される地域では、倒壊のおそれがあるため、木造家屋の住民は避難する案や
▽即座に命の危険がない数センチ程度の地域では、地域内での生活を継続するといった案が示されました。
委員からは、
▽備蓄のあり方も周知していく必要があるとする意見や
▽人口が多い首都圏で一律に避難となると、社会的な混乱につながるのではないかといった意見が出されました。
検討会では、今後、物資の輸送手段や火山灰の処理方法などについても議論を続け、年内をめどに対策のガイドラインとして取りまとめる方針を確認しました。
検討会の座長を務める東京大学の藤井敏嗣名誉教授は「人口密集地での火山灰の被害は、日本含め世界中でも経験がなく、対策を考えておく必要がある」と話していました。
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