酒田市大沢地区の北青沢と上青沢では、先週の記録的な大雨で市の中心部へと向かう国道344号が崩落して寸断されていました。
このため山形県は、国道の近くにあった農道と埋め立てて作った仮設の道路をつなげたおよそ900メートルのう回路を完成させ、31日午後2時すぎに通行できるようになりました。
31日は住民や親族の自家用車のほか、復旧作業の工事用の車両などが通っていました。
北青沢に親族が住んでいるという20代の男性は「片づけの手伝いに来て4日目ですが、う回路ができて行き来しやすくなってよかったです」と話していました。
道路の崩落で酒田市大沢地区の北青沢と上青沢の住民合わせておよそ30世帯70人に影響を受け、市によりますと多くの住民がほかの地区などに避難しているということです。
一方、国道344号は市の中心部と反対方向の最上方面に向かう道路も寸断されていて、現在も通行できなくなっているということです。
大沢地区北青沢の被害は
NHKは31日、山形県酒田市大沢地区の中でも大雨による被害が大きい北青沢を取材しました。
北青沢の集落では広い範囲に土砂が押し寄せ、電柱が折れたりがれきが散乱したりしていました。
この地区におよそ60年住んでいる相蘇隆治さん(72)の2階建ての自宅は、1階部分のほとんどが土砂に埋まっていました。
相蘇さんによりますと、7月25日から26日にかけて自宅の裏側の山からつながる沢があふれ、上流から土砂や流木が住宅に流れ込んできたということです。
その際にはゴロゴロと石が流れてくるような激しい音が聞こえ、夜が明けると自宅の周辺は茶色い土砂に覆われていたということです。
相蘇さんは「ここまで土砂が押し寄せたことは初めてのことです。行政には速やかに住民の支援などを行ってほしいです」と話していました。
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