8日発生の台風5号 やや発達しながら関東の東海上を北上予想
気象庁は8日未明に台風5号が発生したと発表しました。
8日9時には、父島の東南東約180キロにあって、1時間におよそ20キロの速さで東北東へ進んでいます。中心の気圧は994ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は20メートル、最大瞬間風速は30メートルで、中心の南東側220キロ以内と北西側165キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いています。
気象庁の進路予想では、台風は、8日昼頃にかけて小笠原近海を北東へ進み、その後進路を北寄りに変えて、9日は発達しながら日本の東を北上する見込みです。小笠原諸島では、台風本体や周辺の暖かく湿った空気の影響で、大気の状態が不安定となるでしょう。また、その後の進路次第では、東日本や北日本へ影響するおそれもあります。
では、海外の予報機関の進路予想も比較してみましょう。
アメリカ海軍の進路予想 7日の予想よりやや発達する傾向に
アメリカ海軍の8日3時発表の進路予想では、大まかな傾向は気象庁と同じような予想となっていて、来週半ばごろに北日本に接近する可能性があります。
発達ピーク時の最大風速の予想はきのう(7日)の予想よりも20ノット程度大きくなっていてやや発達する方向となっています。
ちなみにアメリカ海軍の最大風速はノット表示です(1ノット=約0.514m/s)。ただアメリカ海軍と気象庁では最大風速の定義が異なるため、気象庁の最大風速と単純に比べることはできません。(アメリカ海軍(1分平均風速)の方が、気象庁(10分平均風速)よりも大きな値となります)
アメリカ海洋大気庁の予想 本州への接近データも多く
台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行います。数値予報の計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて進路を確率的に予想するものです。
12日(月)のアンサンブル予想の個々のデータを見てみるとバラツキはありますが、本州付近へ接近しているデータも多く、このあたり予想にはまだかなりのブレ幅がありますが気になるところです。
ヨーロッパの予想 日本の東海上を北上予想も一部データは本州方面へ
ヨーロッパ中期予報センターが発表している予想です。大まかな傾向は日本の東海上を北上する予想ですが、全体の一部には北日本や東日本方面へ進むデータも見られます。
12日(月)のアンサンブル予想の結果データ一覧をみると、予想では急激に発達させるわけではありませんが、東日本や北日本に向かっている予想データもあることがわかります。
一方で、日本の南海上に目を向けると、台風5号とは別の熱帯じょう乱とみられるものが同心円状になって表示されているデータがみられます。
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