南海トラフ巨大地震 臨時情報が出た時の行動は?

《午後5時半》「評価検討会」始まる

午後4時40分すぎに日向灘でマグニチュード7.1の地震が発生したことを受けて、気象庁ではさきほど午後5時半から南海トラフ地震との関連について専門家で作る「評価検討会」の会合が始まりました。

今回、観測されたデータを詳しく分析し、今回発生した地震と南海トラフ地震との関連について評価することにしています。

気象庁は評価検討会の結果について、改めて臨時情報を発表することにしています。

南海トラフ地震臨時情報とは

「南海トラフ地震臨時情報」はふだんと比べて巨大地震が発生する可能性が相対的に高まったと評価された場合にとるべき防災対応がわかりやすいよう、気象庁が「巨大地震警戒」や「巨大地震注意」といったキーワードを付けて発表する情報です。

【南海トラフ地震臨時情報(調査中)】

南海トラフ沿いでマグニチュード6.8以上の地震が発生したり、ひずみ計と呼ばれる観測機器でふだんと異なる地殻変動が観測された場合に、南海トラフ地震との関連性について調査を始めたことを示す「調査中」というキーワード付きの情報が発表されます。

この情報は2019年に運用が始まり、今回の地震を受けてさきほど午後5時に初めて発表されました。

【評価検討会】

その後、専門家で作る評価検討会が巨大地震と関連があるか検討を行い、最短でおよそ2時間後に結果を知らせる情報が発表されます。

気象庁はさきほど午後5時半から検討会を開催すると発表しました。

【南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)】

評価検討会を受けて発表される情報の1つが「巨大地震警戒」というキーワード付きの情報です。

想定震源域の半分程度がずれ動くマグニチュード8以上の地震が起き、次の巨大地震に対して警戒が必要とされた場合に発表されます。

防災対応は「地震が発生した時に津波からの避難が明らかに間に合わない地域の住民は、1週間事前避難すること」などです。

【南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)】

もうひとつが、「巨大地震注意」というキーワードが付いた情報です。

▽プレートの境目でマグニチュード7以上8未満の地震が起きたり、▽想定震源域の周辺でマグニチュード7以上の地震が起きたりして、その後の巨大地震に注意が必要とされた場合に発表されます。

防災対応は、「日頃からの備えを再確認し、必要に応じて自主的に避難する」です。

また、▽揺れを伴わずにプレートの境目がゆっくりとずれ動く「ゆっくりすべり」が通常とは異なる場所などで観測された場合も「巨大地震注意」の情報が発表されます。

防災対応は、「避難場所や家具の固定を確かめるなど、日頃からの備えを再確認する」です。

【南海トラフ地震関連解説情報】

これらの情報が発表された後の地震活動や地殻変動などの状況については「南海トラフ地震関連解説情報」を随時、発表します。

「評価検討会」とは

「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」は、地震や地殻変動の専門家6人で構成され、観測データなどを詳しく分析し、南海トラフで観測された「異常な現象」などが想定される巨大地震と関連するかどうか評価・検討します。

会長は、東京大学の平田直名誉教授です。このほかの委員は、いずれも東京大学地震研究所の小原一成教授、加藤尚之教授古村孝志教授、名古屋大学の山岡耕春名誉教授、それに元東京管区気象台長で愛知工業大学の横田崇教授です。

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