屋外での被災例・過去も相次ぐ

静岡大学の牛山素行教授によりますと、近年の水害では人や車が浸水した道路を通った際に流されるなど、外を移動中に被災する事例が非常に多いということです。

先月下旬、山形県新庄市で救助に向かったパトカーなど、複数の車が道路脇の田んぼで水につかった状態で見つかりましたが、牛山教授は、現場の地形などから、周囲が浸水している状況で流された可能性があると分析しています。

牛山教授は「車でも徒歩でも流れている水に立ち入ったら命を落としてしまうかもしれないため、特に雨風が激しい状況では水がつかっているところには近づかない。たとえ避難が目的でも水の中を無理に進んで避難先に向かうことは極力避けたほうがいい」として、離れた場所への避難が必要な場合は、雨や風が強まる前に対応を終えてほしいと指摘しています。

避難所に行くだけではなく・予定変更などさまざまな手段を

「身の安全を確保する」ということについて、牛山教授は必ずしも避難所へ移動することだけが重要なのではなく、予定していた外出や遠出を取りやめるだけでも有効な手段だとしています。

そのうえで、雨や風が激しくなったあとで対応が必要な場合は
▽少しでも斜面から離れた場所や
▽頑丈な建物の2階以上など少しでも安全な場所に身を寄せ
安全を確保してほしいと呼びかけています。

東北は特に“土砂災害警戒区域外”も注意を

また、移動する際などには土砂災害にも注意が必要だとしていて、特に東北の山沿いの道路では人が住んでいないことから、ハザードマップ上で危険度が示されていない場合があるとして、土砂災害警戒区域でなくても斜面や渓流の付近などは危険性があると認識してほしいと指摘しています。

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