日本の南海上で“次の台風”発生のおそれ
11日午後には、南鳥島近海にあった熱帯低気圧が台風6号になりましたが、現在、日本の南海上は低圧部となっていて熱帯低気圧が次々と発生しやすい状態となっています。モンスーン(西寄りの風)と東寄りの風である貿易風によって低圧部となっているためです。
現在、天気図にはこの低圧部の中で台風や熱帯低気圧が表示されていますが、この低圧部では低気圧性の反時計回りの風の流れにのって動いています。そして日本の南の海上では新たに台風となる可能性がある熱帯低気圧が予想されています。
気象庁 週末に西日本から東日本へ接近の可能性
気象庁が日々の天気予報に使っている数値予報のシミュレーションの一つ、GSMモデルの予報です。
15日(木)雨・風シミュレーション
16日(金)雨・風シミュレーション
17日(午前)雨・風シミュレーション
これはこの通りになるのではなくあくまでイメージの一つですが、熱帯低気圧または台風が北上して17日に関東地方を直撃する結果となっています。
気象庁が週間天気予報の作成にも用いるアンサンブル予報のデータです。アンサンブル予報とは、数値予報の計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算し、平均やバラツキの程度といった統計的な情報を用いて気象現象の発生を確率的に捉えるものです。気象庁の全球アンサンブル予報では51通りの計算を行っています。
アンサンブル予報の結果では週末に、熱帯低気圧または台風となって西日本または東日本へと接近する可能性を示すデータが多くなっています。
では海外の予報モデルはどうなっているのでしょうか。
ヨーロッパモデルは関東方面へ進む予想データが多く
ヨーロッパ中期予報センターのアンサンブル予報結果をみると、日本の南海上に熱帯低気圧または台風が発生する可能性を示していますが、気象庁のモデルに比べると北上のタイミングは早く、また関東方面へと進むデータが多くなっています。
ヨーロッパ中期予報センターが発表している地上天気図の14日~17日の予想です。
ヨーロッパモデルでは関東方面に接近して北日本の太平洋沿岸を北上する予想です。
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