24時間以内に「台風8号」発生予想 日本の南海上で次々と…

13日午前9時、気象庁は南鳥島近海にある熱帯低気圧について進路予想を発表しました。気象庁は24時間以内に台風へと発達する可能性がある場合に進路予想を発表しています。

現在の予想では、それほど発達はしない見込みで15日には再び熱帯低気圧へになる予想です。

アメリカ海洋大気庁の予想でも台風8号となる可能性がある熱帯低気圧について日本列島へ近づく予想はありません。

今月に入ってから日本の南海上では台風や熱帯低気圧が次々と発生しています。日本の南海上は気圧の低い低圧部となっているためです。この低圧部はモンスーンの南西よりの風と貿易風の東よりの風がぶつかることで相対的に気圧の谷となっており、そこから低気圧性の渦となって日本の南海上に存在しています。モンスーンジャイア(渦)と呼ばれるものです。

このモンスーンジャイア(渦)は、反時計回りの低気圧性循環となっていて、熱帯低気圧や台風がよく発生することが知られています。アメリカ気象学会による気象用語集やモンスーン渦についての論文(Lander(1994))では、モンスーンジャイアの特徴として以下のものを挙げています。

・同心円状の閉じた等圧線の直径が約2500km
・2週間程度の寿命を持つ
・低圧部の南から東の縁に雲バンドを伴う。
・低圧部の東縁で小型の台風が次々と発生
・低圧部の中心で大型の台風が1つ発生する

2016年に発生した台風5~7号や台風9~11号もモンスーンジャイアが続いていた期間に発生しています。この渦は一度出現すると一般的に2週間程度の寿命があるとされているため、これにあわせて8月前半は台風や熱帯低気圧が次々と発生しています。

台風7号は北上しながら発達 強い勢力で関東地方に接近か

気象庁

アメリカ海洋大気庁のアンサンブル予想の結果では、このあと台風は北上して、関東の東海上を進んでいくデータが多くなっています。気象庁やアメリカ海軍の進路予想の予報円の大きさはこうしたアンサンブル予想のブレ幅を表しています。

【画像で詳しく確認】18日(日)までの雨・暴風シミュレーション

ヨーロッパ中期予報センター

台風7号の進路予想データはまだブレ幅はありますが、大まかな傾向については、気象庁、アメリカ、ヨーロッパのいずれの予想もそろっているといえます。関東方面を中心に週末のお盆休みに影響を与える可能性が出ていますので最新の台風情報にご注意ください。

【画像で詳しく確認】18日(日)までの雨・暴風シミュレーション

※台風の最新情報については気象庁発表する台風情報をご確認ください

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