NHKが警察などを取材したところ、記録的な大雨でこれまでに秋田県内では1人が亡くなっているほか、湯沢市の道路工事の現場で土砂崩れが発生し、作業をしていた60代の男性の行方がわからなくなっています。

23日公表された県のまとめなどによりますと、由利本荘市を流れる子吉川と支流の石沢川で堤防が決壊するなどあわせて10の河川が氾濫しました。

川の氾濫などにより、あわせて307棟の住宅で水につかるなどの被害が確認されています。

このうち全壊は、にかほ市で2棟、由利本荘市で1棟で、半壊は、由利本荘市で43棟、にかほ市で5棟、北秋田市で1棟となっています。

さらに、一部破損が5棟あり、床上浸水が18棟、床下浸水が232棟確認されているということです。

農業にも大きな被害が出ていて、これまでに田んぼや大豆畑などあわせて3065ヘクタールが水につかり、被害額は18億円余りに上っています。

また、あぜ道や水路が壊れるなどの被害は4773か所で確認され、こうした農林水産業全体の被害額はわかっているだけで183億4000万円余りとなっています。

さらに、JR奥羽本線は院内駅と山形県の新庄駅の間で今も運休しているほか、通行止めが続いている道路もあるなど、交通の影響も続いています。

今回の災害について国は復旧にかかる費用を支援する「激甚災害」に指定する方針で、21日、県内を視察した松村防災担当大臣は、「閣議決定の準備を進めている」と述べています。

秋田県内では3年連続で記録的な大雨による災害が発生していて、復旧・復興だけでなく、被害を未然に防ぐ対策が急がれています。

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