非常に強い台風10号は発達しながらゆっくり北上しています。
宮崎県内は、今夜からあす夜にかけて線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があり、土砂災害などに厳重な警戒が必要です。
MRTテレビ「Check!」の天気情報担当、野田俊一郎 気象予報士の解説です。(27日午後6時半現在)

野田俊一郎 気象予報士
台風10号、きょうになると、はっきりとした目ができてきました。
台風として、発達してきたことを示しています。

これは、海面水温が高いためです。
30度以上のエリアが九州の南に広く広がっていて、台風として発達しやすい環境になっています。
このあと九州の近くに来ても、まだ、海面水温が高いので、なかなか衰えにくいという状況になっています。

改めて進路予想を見てみると、引き続き、この後もゆっくりとした速度で、あさっての午後にかけて、今のところ鹿児島の西の海上に進んでくる可能性が高い予想になっています。

きのうよりも、あさってまでの進路予想に関しては、信頼度は上がってきていますが、ただ、九州付近からの動きには、まだ予想の幅があるという状況です。

特に警戒したいのは、暴風域のエリア。
ここに入った後、急激に危険度が上がります。ここには発達した雨雲もたくさんありますので、雨も急激に降りますし、量も増えますし、立っていられないような風も吹くエリアになりますので、この暴風域に入る可能性がある、あさっての午後までにしっかりと安全を確保するようにしていただければと思います。
その後、出歩かなくていいような体制にしてください。

ウェザーニューズによる予想雨量を見ますと、500ミリ以上のエリアが山沿いに県内広がっています。
総雨量で示しているのですが、気象台の予想では、600ミリの雨がたった1日で降るおそれがあるという予想も出ています。

それは宮崎の8月、1か月分の雨量の2倍の雨が、たった1日で降る恐れもあるということで、急激に危険度も上がる可能性があります。

線状降水帯ができた場合には、この台風近づく前にもう既に危険な状況になる可能性もありますので、あす以降も最新の雨雲の状況なども確認するようにしておいてください。

※MRTテレビ「Check!」8月27日(火)放送分から

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