台風10号は29日10時45分現在、熊本県南部に接近していて、広く暴風域に入っています。

最大瞬間風速は熊本県益城町で30.3メートル、人吉市で28.6メートルを観測しました。

記者「暴風域に入った人吉市です。時折立っていられないほどの風が吹いて、雨粒があたると痛いと感じます。市内を流れる球磨川も流れが早く濁流となっています」

台風の接近で大雨となっている所があります。

降り始めからの雨量は湯前町横谷で400ミリを超え、上天草市・天草市東部・山都町東部・あさぎり町に土砂災害警戒情報が発表されています。台風10号は、これから熊本県に最も接近する見込みです。

台風の動きが遅いため、あす30日(金)にかけて暴風や大雨が長く続くおそれがあり、沿岸部では高潮にも警戒が必要です。

熊本県内36の市町村に避難指示が出されていて、熊本県によりますと、午前9時時点で7725人が避難しているということです。

熊本・天草市で橋が通行止め

このあと台風が最接近する見込みの熊本県天草市にある本渡港(ほんどこう)近くでは、時間を追うごとに雨・風ともに強くなり、午前7時ごろには建物の陰に隠れないと体がもっていかれそうなほど強い風が吹いていました。

天草地方には大雨・洪水・波浪警報が発表されていて、注意が必要です。

九州電力によりますと、午前11時時点で天草市の約6370戸をはじめ、熊本県内ではあわせて約12000戸で停電が発生しています。

また天草市の上島と下島を結ぶ「天草瀬戸大橋」と「天草未来大橋」がいずれも通行止めになっていて、現在、行き来が出来ない状態になっています。

コンビニエンスストアなどではパンやおにぎりなどがすでに売り切れとなっていたところもあり「今日は商品が来ないだろう」と話すオーナーもいました。

台風はこのあと昼前に天草市に最接近する見込みで、引き続き厳重な警戒が必要です。

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