台風第10号は、潮岬の南東をゆっくり東へ進んだ後、9月2日にかけて本州を北上する見込みです。引き続き、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。また、東日本では、引き続き、9月1日午前中にかけて、線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性があります。

[気象概況]
 台風第10号は、31日15時には潮岬の南東にあって、1時間におよそ15キロの速さで東南東へ進んでいます。中心の気圧は996ヘクトパスカル、最大風速は18メートル、最大瞬間風速は25メートルで、中心の東側220キロ以内と西側165キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いています。

 東日本太平洋側では、台風本体の発達した雨雲や、太平洋高気圧の縁を回る暖かく湿った空気の流れ込みにより、雷を伴った非常に激しい雨の降っている所があります。西日本や東日本では、これまでの記録的な大雨により、地盤が緩んでいる所や増水している河川があり、土砂災害、浸水害、洪水災害の危険度が高くなっている所があります。

 台風は、9月1日朝にかけて潮岬の南東をゆっくり東へ進み、その後9月2日にかけて本州を北上し、熱帯低気圧に変わる見込みです。熱帯低気圧に変わった後も、東日本を中心に、熱帯低気圧周辺の雨雲や太平洋高気圧の縁を回る暖かく湿った空気の流れ込みにより、大気の状態が非常に不安定となるでしょう。

関東甲信・東海は1日午前中まで線状降水帯発生のおそれ

[雨の予想]
 西日本や東日本では、9月2日にかけて台風や熱帯低気圧の本体の雨雲や太平洋高気圧の縁を回る暖かく湿った空気の流れ込みにより、大気の状態が非常に不安定となり、雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降り、大雨となる所がある見込みです。また、東日本では、引き続き、9月1日午前中にかけて線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性があります。
 31日18時から9月1日18時までに予想される24時間降水量は多い所で、
  関東甲信地方 300ミリ
  東海地方   400ミリ
  近畿地方   200ミリ
 その後、9月1日18時から2日18時までに予想される24時間降水量は多い所で、
  関東甲信地方 120ミリ
  東海地方   200ミリ
  北陸地方   150ミリ
  近畿地方   200ミリ

 線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。
 線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性のある地域と期間は、
東海地方
 岐阜県、静岡県、愛知県、三重県 1日午前中にかけて
関東甲信地方
 茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京地方、神奈川県、山梨県、長野県               31日夜から1日午前中にかけて
 伊豆諸島            31日夜から1日午前中にかけて
です。

[風の予想]
 西日本や東日本では9月1日にかけて、強い風が吹く所があるでしょう。
 31日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
  東海地方   18メートル(25メートル)
  近畿地方   18メートル(25メートル)
  四国地方   18メートル(25メートル)
 9月1日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
  東海地方   18メートル(25メートル)
  近畿地方   15メートル(25メートル)
  四国地方   15メートル(25メートル)

[波の予想]
 西日本や東日本では9月1日にかけて、うねりを伴ってしける所があるでしょう。
 31日に予想される波の高さ
  東海地方    4メートル うねりを伴う
  近畿地方    4メートル うねりを伴う
 9月1日に予想される波の高さ
  東海地方    4メートル うねりを伴う

[防災事項]
 土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。また、落雷や竜巻などの激しい突風に注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど安全確保に努めてください。
 強風や高波、高潮にも注意してください。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。