今年の夏は、福岡県太宰府市で最高気温35℃以上の猛暑日が40日続き、国内最長記録を更新するなど、記録的な暑さとなりました。
さらに、南海トラフ地震臨時情報が初めて発表されたほか、台風10号が各地に爪痕を残しました。
様々な自然災害に見舞われた2024年の夏を振り返ります。
猛暑日 連続40日
太宰府市では最高気温35℃以上の猛暑日が7月19日から8月27日まで続き、国内最長記録を40日に更新しました。
太宰府市民
「返上したいですよ、こんな記録は。高齢者は特に大変。毎日死ぬ思いで生活してます」
「クーラーが消せない。日差しがすごいから家の中にいることが多くなりました」
太宰府天満宮の参道では、アイスクリームやかき氷を買い求める観光客や、日傘を差す人の姿が目立ちました。
北斎グラフィック 上鈴木 咲良さん
「国籍関係なく、小さい子からおばあちゃんまで日傘のお求めがすごく増えました。去年と比べて2倍以上」
太宰府市は熱中症対策として、市内17か所にクーリングシェルターを設置しました。
太宰府市 楠田大蔵 市長
「子供たちにとっても印象に残る、暑い夏休みになりました」
園庭にサンシェード
強い日差しの中でも、子供たちに外遊びを楽しんでもらおうと、およそ4000万円をかけて、運動場に長さ25メートル、横幅30メートルある大型のサンシェードを設置しました。
玄海ゆりの樹幼稚園 高杉美稚子 教頭
「気象庁の危険指数の中で、外でなかなか遊べないという子供たちを考えた時に、このサンシェードがつくことによって、広い空間の中で子供たちがのびのびと自由にいつでも遊べるということがとても良かったなと思っています。子供たちを見る先生たちも、この日差しの中では大変疲れますので、そういう意味では日差しを防ぐことによって職員も軽やかに保育ができます」
動物も夏バテか
暑いのは人間だけではありません。
永利牧場 近藤博昭 牧場長
「脂肪分とかも若干薄くなっているような状況です」
およそ7万5千羽のニワトリを飼育している福岡県鞍手町の養鶏場です。
ニワトリは汗をかかないため体温調節がうまくできず、暑さで弱っていました。
野上養鶏場 藤井豪 社長
「通常だと1日6万個ちょっとは卵を産むんですけど今は5万個台なのでかなり効率は落ちてますね」
また、卵のサイズもLサイズの卵が3割ほど減っているということです。
野菜や果物にも影響
RKB 田中康徳 記者
「本来暑さに強いはずのバナナにも影響が出ています」
福岡県朝倉市のバナナ農園です。
バナナが日焼けしないよう、雨傘で日陰を作ったり紙をまいたりして対策していますが、ハウス内が高温になり、一部の木の葉が枯れています。
日照りが続いた影響で、オクラやキュウリなどの夏野菜にも影響が・・・
福岡県久留米市の畑では水分が足りないため、オクラは固くなっていました。
ゆめ畑 太宰府店 増田哲也 店長
「例年は夏野菜のオクラ、ピーマン、トマト、ナスあたりが売り場に溢れかえるくらいありますが、時期によって出荷の波があり一時的に切れてしまう。キュウリは雨が少ないためにまっすぐ育たず曲がっている。ニンジンは温度が高すぎたため、種を蒔いても発芽しない。」
福岡市内の青果店では水菜や春菊、ほうれん草などの葉物野菜が3倍以上高くなっていました。
野口青果 野口豊さん
「ほうれん草も高くなっているよ。300円で買います?買わないでしょ」
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