台風14号や15号候補の熱低はそれほど発達せず 週末は秋雨前線が南下
南シナ海にある熱帯低気圧がまもなく台風15号になると予想されています。当初は17日夜までに台風になる予想でやや遅れていますが、気象庁は18日朝までに台風へと発達する見込みとしています。
中心付近の最大風速が17.2メートルを超えて台風の基準に達すると台風となります。南シナ海を西へと進む予想で、日本への直接的な影響はない見込みです。
一方、台風14号は日本の南の海上を進んでいます。強風域が大きいため大型の台風となっていますが勢力はそれほど強くはありません。今後もそれほど発達することはなく18日午後にも沖縄を足早に通過していきます。その後は東シナ海を進み、大陸方面へと向かう予想です。
衛星画像を見ても発達する台風に見られるような雲のまとまりはなく、南西諸島を通過する台風としてはそれほど強い部類の台風ではありません。大荒れといった天気まではならない見込みですが、念のためご注意ください。
3連休は秋雨前線が本州付近に南下 別の熱帯じょう乱とコラボで大雨も
本州付近は台風14号の直接的な影響はさほど受けない予想ですが、3連休は本州付近に南下して停滞が予想される秋雨前線の影響でまとまった雨となる可能性があります。
気象庁やアメリカ・ヨーロッパの海外予報機関の予想では、週末以降に台風14号とは別の熱帯じょう乱が沖縄周辺に現れる可能性を示すデータもあり、この熱帯じょう乱と秋雨前線がコラボすることで場合によっては大雨となるおそれもあります。
気象庁は週間予報支援図の中で以下のように述べています
●20⽇から22⽇頃にかけて、前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、前線の活動が活発となる⾒込み。このため、北⽇本から⻄⽇本にかけて⼤⾬となり、前線の活動の程度等によっては警報級の⼤⾬となるおそれがある
●各モデルともに20⽇と22⽇のトラフの予想に初期値変わりがあり、21⽇の前線の位置は北寄りになった。22⽇頃に熱帯じょう乱が台湾付近に進む予想をするモデルが多いが、発達の程度はモデル間の差が⼤きい。
アメリカやヨーロッパ 海外予報機関の台風進路予想
アメリカ海軍(JTWC)
17日夜の時点では台風14号については進路予想を発表しています。気象庁の進路予想と同じように沖縄付近を通過後に大陸方面と向かう予想です。最大風速の予想をみてもわかるように、こちらもそれほど発達させる予想とはなっていません。
アメリカ海洋大気庁(NOAA)
台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行います。数値予報の計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて進路を確率的に予想するものです。
アメリカ海洋大気庁の台風14号のアンサンブル予想の結果では、気象庁の進路予想と同じような傾向で北西方向へ進んで沖縄方面と向かう予想です。
一方、台風15号となるとみられる熱帯低気圧は西へと向かって南シナ海方面へと進む予想です。
ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)
ヨーロッパ中期予報センターの台風14号に関する進路予想も大まかな傾向は気象庁やアメリカ海洋大気庁と同じような傾向を示しています
※台風の最新情報については気象庁発表する台風情報をご確認ください
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