21日、石川県輪島市門前町の国道249号線沿いの斜面で土砂崩れが起き、「中屋トンネル」の北側の入り口付近に大量の土砂が流れ込むなどして2人が死亡しました。

この現場について土砂災害などに詳しい東京農工大学の石川芳治名誉教授が上空から撮影した画像を分析したところ、トンネルの入り口付近の脇にある斜面の上の部分が、元日の能登半島地震で崩れていたことが分かりました。

また、地形図を調べたところ、この斜面では過去にも土砂崩れが起きていたということです。

石川名誉教授は、土砂崩れが起きやすい場所が元日の地震で一部崩れ、記録的な大雨によって崩壊した可能性があるとしています。

一方、石川名誉教授は、海上保安庁が、21日珠洲市の上空から撮影した映像も分析しました。

真浦町から狼煙町にかけての海岸沿いでは、建物のすぐ裏にある山の斜面が相次いで崩れ建物が押し流される被害も出ていて、石川名誉教授によりますといずれも表層が崩壊したということです。

勾配が急なことや麓に到達した流木に皮や根が残っていることから、土砂や流木が一気に押し寄せたとみられ、建物への衝撃力は大きかったとしています。

石川名誉教授は「斜面の上の方は土砂が残り流木も引っかかっている。こうした不安定な場所が次の地震や雨で崩壊するおそれがあり注意が必要だ」と話しています。

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