輪島市町野町で米作りをしている農業法人では、能登半島地震で34ヘクタールの田んぼの多くに亀裂が入ったほか、水を引くポンプも壊れました。
ことしの作付けで水を張ることができたのは3割ほどにとどまり、9月の大雨で土砂が流れ込むなどして多くの田んぼに再び被害が出ました。
農業法人では、ことし米の収穫量は例年の5分の1以下に落ち込む見通しだとしていて、川原伸章社長は「米が収穫できないと、田んぼの使用料も支払うことができず先が見えません。国には少しでも早く、田んぼを修復するための支援をお願いしたいです」と訴えていました。
ブルーベリー畑には大量の木やごみ流れ込み倒れた木も
9月の記録的な大雨で、石川県能登町にあるブルーベリー畑では、大量の木やごみが流れ込むなどの被害が出ました。
能登町は北陸最大のブルーベリーの産地として知られていて、このうち五十里地区の畑では、400本ほどのブルーベリーの木が栽培されています。
9月の記録的な大雨で、畑には氾濫した川から大量の木やごみが流れ込み、ボランティアによって片づけが行われたものの、まだ流れ込んだ土砂や根こそぎ倒れたブルーベリーの木が残されているところもありました。
ブルーベリーはすでに収穫を終えていて出荷に影響はありませんでしたが、来年の収穫に影響が出ないようボランティアの協力を得て復旧作業が行われる予定だということです。
ブルーベリー畑を管理する「能登町ブルーベリー普及センター」の兵伊司 副所長は「こんなひどいことになるとは思っておらず、ショックでした。被害を受けた農家も多いので、できるかぎり協力し、特産品のブルーベリーを頑張って作っていきたい」と話していました。
小里農相「国として万全の支援を」
小里農林水産大臣は、石川県の馳知事との会談のあと取材に応じ「農業者の皆様が今、大きな不安の中にあり、将来が見通せないでいる。希望や自信を持って、復旧・復興に取り組んでいただき、農業、農村、漁港、漁村を将来残していけるように、国として万全の支援をしていきたい」と述べました。
そのうえで、9月の記録的な大雨被害への支援として農業用ハウスや機械などの再建や修繕、種子や種苗の確保のほか、停電や断水対策などについて後押しすることを明らかにしました。
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