珍しい気象現象の話題です。
25日、MRT宮崎放送にもたくさん写真や動画が届いたのですが、宮崎県内で帯状の虹色の光が現れる珍しい現象がみられました。
こちら、25日午前11時ごろ三股町で撮影された映像です。
帯状の虹色がきれいです。
一方、こちらは日南海岸で撮影された写真。同じくきれいな虹色の光が雲に写っています。
これは「環水平アーク」と呼ばれる光学現象で、25日は南部を中心に県内でみられたということです。
この現象について、MRTテレビ「Check!」の天気情報担当、気象予報士の野田俊一郎さんの解説です。
気象予報士 野田俊一郎さん
宮崎県内は南部を中心に広い範囲で「環水平アーク」が見えたようです。
先日は、飛行機雲の中に同じようなものが見えた現象もありましたが、それよりもはっきりと広い範囲で見えたという状況です。
「虹とはどのように違うのか?」という質問も多いのですが、「環水平アーク」の場合は、虹と違って、晴れているときに見えるというのがポイントでもあります。
虹の場合は、雲があって雨が降っているときに、太陽の光が雨粒の中で反射して、そのときに光がわかれて、見えるのが虹です。
ですから、絶対、太陽と反対側の空に虹はできるのです。
きょうは、晴れていたのに見えたということで、そこがまず、虹ではないということになります。
視聴者の方を送っていただいた写真ですが、太陽の下に見えている、つまり、太陽と同じ方向に見えているという現象になります。
よく見ると、うっすらとした雲がかかっていて、その薄い雲によってできています。
これが、実は氷の粒でできた薄い雲で、この氷の粒の中で太陽の光が折れ曲がって、そのときに7色にわかれて光が目に届いて見えるという現象になります。
「彩雲」とか言いますが、その現象とはまた違います。
彩雲の場合は、もっとぼやっとした7色の光で、太陽の近くに見えるというのがポイントですので、その違いで見分けることもできます。
今回の「環水平アーク」の場合は、晴れていても空の高いところに薄い雲があることを示していますので、天気下り坂のサインになることもあります。
視聴者投稿画像の一部を紹介
また、今回の「環水平アーク」の現象は、多くの視聴者の方から画像をMRTに送っていただきましたので、その一部を紹介します。
動画や写真を送ってくださった皆様ありがとうございました。
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