全国的に話題になった天体ショー「紫金山・アトラス彗星」が、地球接近のピークをこえ、遠ざかっています。
そんな中でも、もう二度とみることができないこの彗星を、一目でも見ようと、天文ファンでなくとも夜空を見上げたのではないでしょうか。では、現段階では、撮影することができるのでしょうか?
カメラは持っているがよく使い方がわかっていない、気象予報士 桜沢信司が撮影してみました。
まず、名古屋市科学館によると「20日頃まではなんとか見られるかもしれませんが、肉眼ではほとんどわかりません。スマートフォンやカメラ機材などを使用すれば映ります」とのこと。
【紫金山・アトラス彗星を見るためのポイント】
・「西」の空
・日没1時間後~
・20日頃までか。光の強さは急速に落ちていて、目視ではほぼ不可能
“晴れた夜”伊吹山で撮影にチャレンジ!
今回は10月20日(日)というギリギリのタイミングで、晴れた夜を狙い、できるだけ標高が高い、滋賀県と岐阜県の県境にある伊吹山で撮影を試みました。空気中の水蒸気やチリの影響を少しでも小さくしたいためです。
1時間くらいすると周りから「見えた、見えた」と飛び交い始めました。
スマホで撮影すると…見えた!
ただ…肉眼では全く見えません。
高感度カメラを通すと、少し尾を引いている星がありました。ぼんやりとした光です。
ミラーレスカメラでも撮影してみると、同じように撮影できましたが、写真の編集ソフトを使って明るさを変えるなどしてみると、よりはっきり確認することができました。
「性能良いカメラなどを使えば、まだ見られる可能性も…」
肉眼では見えないため、位置をどこに合わせたらよいのかわからず、周りのカメラマンらに、おおよその位置を聞いて、その方角を撮影したら写っていましたが、シロウトには、なかなか厳しいものがありました…
紫金山・アトラス彗星は、すでに地球から遠ざかり、ぐんと暗くなりました。名古屋市科学館によると「20日の伊吹山山頂でも肉眼で見えなかったのが、さらにぐんと暗くなっているので見えません。特殊な機材を使って普段から天体撮影をしているエキスパートの方々しか写し出すこともできません」とのこと。
ただ、晴れた日の夜「写っていたらラッキー」程度に、カメラを西に向けてみるのもよいかもしれません。
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