台湾の中央気象署によりますと、台風21号は10月31日午後にも台湾東部に上陸したあと北西に進み、台湾海峡に抜ける見通しです。

中央気象署は、台風の強さが3段階のうち最も強い「強烈」だとして、強風や高波、大雨などへの警戒を呼びかけています。

東部の台東県では風や雨が強まっていて、日本時間の30日午後7時からは、全域で出勤や通学を停止する措置をとることになっています。

また台北市内のオフィス街では、ビルの入り口に浸水を防ぐための土のうが置かれ、強い雨や風の中、人々が傘を差しながら足早に通り過ぎていました。

台北に住む39歳の男性は「農業や漁業などが深刻な影響を受けるでしょう。台風が過ぎ去り、早く正常に戻ってほしいです」と話していました。

フィリピン「スーパー台風に発達」と発表 上陸の可能性も

フィリピンの気象当局は台風21号について、30日に「スーパー台風に発達した」と発表し、30日夜遅くから31日の朝にかけてフィリピンの最北端にあたるバタネス諸島に上陸する可能性があるとしています。

フィリピンでは10月24日にも台風20号が北部を通過し、大雨による土砂崩れや洪水で、これまでに145人が死亡し、37人が行方不明となりました。

当局は、大雨で地盤が緩んでいるおそれがあるとして、住民に対して最大級の警戒を呼びかけています。

台風21号 中国も警戒呼びかける

台風21号について中国の中央気象台は、台湾東部に上陸したあと中国南部の福建省や東部の浙江省に上陸する可能性もあるとして、警戒を呼びかけています。

福建省では30日、沿岸部を運航する一部のフェリーが欠航し、31日も欠航が決まっているほか、高速鉄道の一部の区間でも31日の運行が取りやめとなりました。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。