【被害】与論町で浸水 沖縄 東村 民宿の一部 土台から崩れる

日本の上空を通過する高気圧の影響

気象庁によりますと、まず考えられるのは、この時期に日本の上空を通過する高気圧の影響です。

例年この時期は、移動性の高気圧が日本の西から東へと進んでいて、9日午前3時の天気図でも日本海付近を中心とする高気圧がありました。

この高気圧の影響で本州付近は晴れて放射冷却現象も強まり、9日朝は東京の都心や大阪市など各地で今シーズン1番の冷え込みとなりました。

高気圧の縁をまわるように湿った空気が流れ込む

一方、日本の南の海上では、この高気圧の縁をまわるように湿った空気が流れこんでいて、南の熱帯から流れ込む暖かく湿った空気と沖縄・奄美周辺でぶつかっていました。

気圧の谷がこの付近にあったことで風のぶつかる位置が変わらず、与論町や沖縄本島北部付近で長時間、雨雲を発達させたとみられるということです。

高い海水温も影響の可能性

さらにこの時期、猛烈な雨が降り続いたことに影響した可能性があるのは、一帯の海水温の高さです。

日本周辺ではこの夏以降、海面水温の高い状態が続いていましたが、日本の南の海上では、今も平年より2度前後高くなっています。

そのため気象庁は、より多くの水蒸気を供給して雨雲が発達しやすい環境が整っていた可能性もあると考えています。

条件がそろえば今後も大雨の可能性も

気象庁によりますと、沖縄・奄美で猛烈な雨が降るおそれは低くなったものの、湿った空気は10日にかけて流れ込む状態が続くと予想されています。

また今後、今回と同じような気圧配置になったり海面水温の高い状態が続けば、同様の可能性もあるとしています。

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