フィリピンの東で、台風25号が発生しました。22号・23号・24号とあわせて4つの台風が同時に存在することになります。日本への影響はあるのか?TBSウェザーセンター 片山由紀子気象予報士の解説です。
1951年以降“初” 11月に4つの台風が発生
――11月にもかかわらず、台風が4つ発生しました。この事態は、珍しいですか?
TBSウェザーセンター・片山由紀子気象予報士
「珍しいと思います。台風にはシーズンがあって、11月になると徐々に発生しなくなり、発生しても大体2個くらいです。それが今回、台風の予報円が重なりあって絡み合っている。台風シーズンの8月や9月でもこんなに密になって発生することはありません。台風の統計が残っている1951年以降、11月に4つも発生したのは初めてです」
――4つの台風のうち、日本に影響があるのはどの台風ですか?
「台風25号ですね。土日は沖縄に影響がありそうです。とはいっても、発達はそれほどしません。波が高くなるか、多少の雨が降りそうです。本州に影響はありません」
――来週以降の気温や天気はどうでしょうか?
「来週になると、さすがにこの台風はいったん弱まります。そうすると、今度は北からの高気圧が優勢になってくるので、来週は寒くなると思います。木枯らしの2号3号が吹くんじゃないでしょうか」
台風25号は約35キロの速さで西へ進む
気象庁によりますと、12日3時、フィリピンの東の北緯12度30分、東経134度55分において、熱帯低気圧が台風25号になりました。
台風は1時間におよそ35キロの速さで西へ進んでいます。
中心の気圧は1002ヘクトパスカル中心付近の最大風速は18メートル、最大瞬間風速は25メートルで中心の北側220キロ以内と南側165キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いています。
台風の中心は、12時間後の12日15時にはフィリピンの東の北緯13度55分、東経132度10分を中心とする半径55キロの円内に達する見込みです。
中心の気圧は1000ヘクトパスカル中心付近の最大風速は20メートル、最大瞬間風速は30メートルが予想されます。
24時間後の13日3時にはフィリピンの東の北緯14度35分、東経129度25分を中心とする半径80キロの円内に達する見込みです。
中心の気圧は996ヘクトパスカル中心付近の最大風速は25メートル、最大瞬間風速は35メートルが予想されます。
48時間後の14日3時にはフィリピンの東の北緯16度40分、東経124度30分を中心とする半径130キロの円内に達する見込みです。
中心の気圧は990ヘクトパスカル中心付近の最大風速は30メートル、最大瞬間風速は45メートルが予想されます。
予報円の中心から半径185キロ以内では風速25メートル以上の暴風域に入るおそれがあります。
72時間後の15日3時にはバシー海峡の北緯19度30分、東経121度20分を中心とする半径185キロの円内に達し、強い台風になる見込みです。
中心の気圧は985ヘクトパスカル中心付近の最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートルが予想されます。
予報円の中心から半径260キロ以内では風速25メートル以上の暴風域に入るおそれがあります。なお、台風の中心が予報円に入る確率は70%です。
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