4月も中旬になりましたが、まだまだ花粉シーズンが続いています。特にこの週末にかけては晴れて暖かい日が続くため、花粉の飛びやすい状態が続く見込みです。今はヒノキ花粉の最盛期。さらに、春は花粉だけでなく黄砂や、ちり・ほこりも舞いやすく、くしゃみの出やすい時季です。人前で大きなくしゃみをするのは抵抗もありますが、我慢すると体に良くないようです。

桜シーズンはヒノキ花粉の最盛期!

気象予報士の間では、梅の季節はスギ花粉のシーズン、桜の季節はヒノキ花粉のシーズンとよく言います。梅の花がほころぶ時季はちょうどスギ花粉の飛散がピークを迎え、桜が満開になるのに合わせるかのようにヒノキ花粉の飛散が最盛期となることが多いのです。今はちょうど桜シーズンということで、ヒノキ花粉もピークという所が多くなっています。

この先4月14日(日)にかけては、九州から北日本にかけて晴れる日が多く、お花見日和が続く見込みです。西日本や東日本では桜の見頃も終盤という所が増えてきていますが、ヒノキ花粉もここがヤマ場と言わんばかりに非常に多く飛ぶ見込みです。花粉が飛びやすい条件は「高温」「乾燥」「強風」の3つ。晴れ続きで空気の乾燥が進みそうですし、特に土日は25℃以上の夏日の所も多くなりそうなほどの気温の高さですから、次に雨が降るまでは花粉の舞いやすい状態が続くでしょう。

くしゃみは我慢すると良くない⁉ 別の病気につながるおそれも…

 花粉症につきものなのが、くしゃみ。また、花粉だけでなく、黄砂やちり・ほこりの舞いやすい春はアレルギー症状などが出ることも多く、くしゃみが止まらないという人もいらっしゃるのではないでしょうか。なかなか人前で大きなくしゃみをするのは抵抗もありますが、大きなくしゃみをしないように無理に我慢をしてしまうと、体に良くないようです。

日本医科大学付属病院・耳鼻咽喉科の大久保公裕医師にうかがったところ、くしゃみをするときは一気に空気が放出され、咳をするときの100倍程度の圧力がかかっているそうです。そのため、口や鼻をしっかりふさいだままくしゃみをしてしまうと、外に逃げるはずのその大きな圧力が体の内部にかかることになってしまいます。耳に圧力がかかることで、中耳炎などの別の病気につながってしまうケースもあるということです。

それゆえ、くしゃみは無理におさえようとしないのが一番。くしゃみが出そうになったら、気持ちよく「ハクション」と出してしまいましょう。ただ、他の感染症も気になる昨今、くしゃみのエチケットも大切。飛まつが飛ばないように、周囲へ配慮するようにしたいものです。花粉症など、くしゃみが出る心配があるという方は、体に取り込む花粉も減らすこともできますので、積極的にマスクをするようにしましょう。また、とっさの時はハンカチやハンドタオルで口元を押さえるなどして、うまく空気を逃がしながらくしゃみをすると良さそうです。
(気象予報士・前田智宏)

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