5月21日、気象庁は沖縄地方と奄美地方が梅雨入りしたとみられると発表しました。ともに平年より11日遅い梅雨入りとなっています。
南西諸島の梅雨入りが遅いと、その後の本土の梅雨入りも遅くなるのでは?という気がしますが、必ずしもそうではありません。
例えば、関東甲信地方の平年の梅雨入りは6月7日ですが、沖縄地方の梅雨入りが、6月1日と遅かった2018年は、関東甲信地方の梅雨入りは6月6日でしたし、
2015年は沖縄が5月20日→関東甲信は6月3日、
2008年は沖縄が5月22日→関東甲信は5月29日の梅雨入りとなっています。
理由ははっきりとはしませんが、このように沖縄の梅雨入りが遅いと、そのあと梅雨前線が急に北上して関東甲信の梅雨入りが早くなる年が多くみられます。
一方、宮城を含む東北南部の梅雨入り(平年は6月12日)の早さ・遅さについては、沖縄の梅雨入りとの明確な相関はみられませんでした。
では今年の東北南部の梅雨入りはどうなりそうかというと、平年より早い、という可能性は低いとみています。23日に気象庁から出された1か月予報の資料を見ると、6月1日から7日にかけて、本州付近は平年より気圧が高い予想となっていて、高気圧に覆われやすいことを表しているからです。
全国の他の地域でも、6月のはじめは平年より晴れる日が多く予想されているエリアがあります。上記の「沖縄の梅雨入りが遅いと関東甲信の梅雨入りは早い」傾向が、今年はあてはまらないかもしれません。
その後、6月8日以降の2週間は、気象庁から発表された最新の1か月予報によると、東北地方は平年と同様に曇りや雨の日が多い見通しとなっています。こうしたことから考えると、宮城を含む東北南部の梅雨入りは平年の6月12日から大きくは前後せず、ほぼ平年並みになるとみられます。
去年の東北南部は6月9日に梅雨入りしましたが、1週間後の6月16日は宮城県で大雨警報や洪水警報が発表される大雨となりました。雨のシーズンに備えて、川や崖などの近くにお住まいの方は、危険が迫ってきた際にどのように行動すべきかあらかじめ考えておくようにしましょう。
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