第82期名人戦で初防衛を果たした藤井聡太名人=北海道紋別市のホテルオホーツクパレスで2024年5月27日、岩下幸一郎撮影

 将棋の第83期名人戦順位戦(毎日新聞社、朝日新聞社主催)が11日開幕し、まずC級1組の17局が東京、大阪の将棋会館と名古屋将棋対局場で始まった。12日にB級2組、13日にC級2組、14日にA級、20日にはB級1組の対局がそれぞれ組まれ、2024年度の将棋界が本格始動する。

 順位戦は、棋士がA級からC級2組までの五つにクラス分けされ、それぞれ1年間かけてクラス内の棋士同士でリーグ戦が行われる。A級やB級1組の棋士は他棋戦で予選を免除されることもあり、所属するクラスが順位戦以外にも影響する。藤井聡太名人(21)に挑戦する可能性があるのは最上位のA級に所属する10人のみ。

 各クラスの人数はB級1組13人(前期比増減なし)、B級2組26人(同2人減)、C級1組34人(同3人増)、C級2組54人(同1人減)。上位2~3人は一つ上に昇級し、規定以下の成績で一つ下に降級する。C級2組から降級するとフリークラス棋士となり、60歳を迎えるか10年以内に規定の成績を上げてC級2組に復帰できなければ引退となる。

 前期順位戦ではC級2組から3人が降級し、2人がフリークラスへの転出を宣言した。一方で新たに順位戦に加わるのは、プロ養成機関の奨励会の三段リーグで昇段した新四段4人と、棋士編入試験に合格して20年4月にフリークラス入りし、C級2組昇級条件を満たした折田翔吾五段(34)の計5人。今期順位戦には、前期と同じ137人が参加する。【丸山進】

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