米子市在住の作家が日々の思いや日常の風景を詩と絵で表現した「詩画」の作品展が、鳥取県大山町で開かれています。

「未練は未来へ続くあきらめない」
詩と絵画が一体になって日々の思いや日常の風景を表現する「詩画」の世界。ふるさと・米子市を拠点に創作活動を続ける、はらだとしこさんの作品です。
大山町の大山自然歴史館で開かれている作品展の会場には、庭先に咲く花などを題材に、その時々の心境を詩と絵に託した作品約70点が展示されています。

はらだとしこさん:
20歳くらいの時に、飲み屋さんのカウンターに座って両親に手紙を書く癖がついていて、言葉だけでは足りないので、様子を画にして書いたのが始まりでした。

はらださんは現在71歳、絵と言葉を組み合わせて表現するオリジナルのジャンル「詩画」作家として、30年以上にわたって日々の思いを表現してきました。

花火の下で手をつなぐ子どもたち。虹色で描かれた「チェーンピープル」の傍らには「ボクたち地球のこどもです」と言葉が添えられています。

はらだとしこさん:
チェーンピープルありますよね。鎖になって戦争反対とか70年代だと思うけど、私は“ビートルズ”、“ジョンレノン”とか“ボブディラン”とかの影響を受けて、根っこに平和とか愛とかがあって…。

はらださんの愛車には、ウクライナ国旗と23人のチェーンピープルを描いたポストカードが掲げられています。

はらだとしこさん:
ウクライナの戦争が始まって、すぐに居ても立ってもいられず、私に何かできることは無いかと考えて作りました。

ウクライナを舞台に撮影された映画「ひまわり」が、ロシアによる軍事侵攻が始まった後、松江市で上映された時には、平和の願いを込め会場でこのポストカードを2枚1組にして来場者に手渡しました。その数500組。受け取った人が、1枚を誰かに贈れば、願いの輪がさらに広がる…。ポストカードが人々をつなぐ「メールアート」です。

はらだとしこさん:
とにかく早く終わって欲しい、戦争が終わったら(車に掲げているポストカードを)前も後ろも取るつもりなんですけど、いまだに取れなくて残念だなと思っています。

「詩画」の教室も開くはらださん、会場ではワークショップが開かれました。

はらだとしこさん:
ルールといえば、絵があって、字があって、出来たら切手を貼って誰かに出してもらう。

この日は、9人が参加していて、自由な詩画の世界に誘いました。

はらだとしこさん:
一つ一つの絵には、私の中でドラマがあって、それを見た人がどういう風に受け止めてくれるか、その人のものなので私の説明はいらない。その人が感じてくれたらいいと思います。何かを感じて、良いお土産をもらったなと、この会場を出て行ってもらうと一番うれしい。

はらだとしこさんの詩画展「風に吹かれてin大山」は6月23日まで、大山町の大山自然歴史館で開かれています。

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