栗原市では、伝統の「正藍冷染(しょうあいひやぞめ)」の染め付けが今年も始まりました。熱を加えず自然に発酵させた染料を使い、現存する日本最古の草木染とされています。
栗原市栗駒文字地区にある千葉正一さん(74)の工房では、今月初めから正藍冷染の染め付けが始まりました。染め付けは藍が自然に発酵するこの時期に行われ、麻や木綿の反物を一枚一枚、手作業で染料に浸していきます。千葉さんは去年5月に亡くなった母・まつ江さんから正藍冷染の技法を学びました。千葉さんは教えを守りながら、ひとつひとつの作業に向き合っているといいます。
千葉正一さん
「いつも座っているところにいる人がいないので寂しい部分もありますけど、この仕事は頑張ってやらないとだめなんですね」
染め付けが終わると工房の前を流れる二迫川に反物を浸し、余分な染料を洗い流します。反物を風に当てて乾かすと、藍の自然な濃淡とともにあしらわれた模様がくっきりと浮かび上がりました。
千葉正一さん
「(染まり具合は)ものすごくいいと思いますよ。色もいいですし、これからもしばらくは染まると思います。大変いい色です」
「正藍冷染」の染め付けは来月末まで続く見込みです。
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