20日、落語芸術協会が音曲師の松乃家扇鶴さん(本名・平野英治さん)がパーキンソン病のため亡くなったことを明らかにしました。82歳でした。
松乃家扇鶴さんは昭和18年(1943年)2月22日生まれ、東京都出身。寄席の舞台で複数の女性芸人が三味線などによる音曲を披露する「女道楽」の千家松人形さんに昭和45年(1970年)に師事し、平成3年(1991年)に落語芸術協会の高座に上がりました。平成7年(1995年)に落語芸術協会準会員・のちに正会員となり「音曲・扇鶴」に。そして平成14年(2002年)に亭号「松乃家」を冠して「松乃家扇鶴」となりました。
落語芸術協会によれば、扇鶴さんの持ち味は「軽妙洒脱な唄いが魅力で、色っぽく楽しく寄席を彩りました。」と伝えられています。レパートリーは「寄席に古くから伝わる古典の音曲も得意」「歴代の横綱の言い立てや、犬が都々逸を唄うなどオリジナルも多く」「しっとりと間合いを紡ぐ」など、広範なものだったとしています。そして扇鶴さんの「技量は多く求められ、桂歌丸師匠はじめお歴々の師匠方の前方(ひざ替わり)をつとめました。」とのことです。
扇鶴さんは令和2年(2020年)の「正月二之席、浅草演芸ホール」が最後の寄席出演となったとのことで、葬儀は近親者にて執り行われる予定となっています。
【担当:芸能情報ステーション】
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