「星野富弘お別れの会」で献花する参列者=みどり市東町の富弘美術館で2024年6月21日午前11時22分、遠山和彦撮影

 今年4月に亡くなった群馬県みどり市出身の詩画作家、星野富弘氏をしのぶ「星野富弘お別れの会」が21日、同市東町の富弘美術館で行われた。山本一太知事をはじめ、須藤昭男みどり市長、友人代表の渡辺護さんら関係者約160人が参列した。

 会場は祭壇を白い花であしらわれ、正面には星野さんの遺影が安置された。壁には中学校の体育教師だった星野さんが部活動指導中に事故で手足の自由を失った後、1972年12月に口に指をくわえて初めて記したカタカナの50音の文字などが大きく描かれた。

 参列者はそれぞれ白い花を献花し、星野さんの冥福を祈った。遺族を代表して星野さんの妻、昌子さんが「一人で作品を見ていると描いていた時のことを思い出し、涙があふれてしまいます。(星野さんは)死んでも以前よりもっと高い場所から私たちを見守ってくれている。富弘さんの残した作品はたくさんの人々の心の中で語りかけ、生き続けてくれると思います」とお礼の言葉を述べた。

 一般の参列は午後からで、東京都八王子市から花束を持って参列した道方節子さん(50)は「年に1、2回は富弘美術館を訪れます。星野さんの作品から人生にはいろいろあるが、自然の中で考えれば小さなことだと教わり、励まされました」と話した。

 星野さんは18日に、みどり市から名誉市民の称号が贈られた。【遠山和彦】

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