懐かしいけど、いまさらなぁ…と思いつつ、やっぱり見てしまった「GTOリバイバル」(1日、フジテレビ系)。26年前に大ヒットした学園ドラマを一夜限りで復活させた特別編だった。

元暴走族のリーダーという破天荒な教師「グレート・ティーチャー・オニヅカ」こと鬼塚英吉(反町隆史さん)が、あれこれ問題を抱えた高校に一教師として赴任する。

普通の先生には手がつけられないようなトラブルを、鬼塚がヤンキー的発想とゴリ押しパワーで解決するのがGTOのお約束だった。特別編には、最近の話っぽく暴露系インフルエンサーなんかも登場していたが、体当たりで生徒の心を開いていくパターンは以前と同じ。

承認欲求のために援助交際でブランドものを買いあさっていた女子生徒に、「みんなが『いいね』してくれるって? お前そいつらの顔見たことあんのか」。そう言いつつ、バッグをチェーンソーで真っ二つ。オジサンになっても鬼塚は変わっていなかった。

オリジナルのGTOも、動画配信サービスのTVerで全12話を配信中だったので、さらっと流し見したけれど、相当なハチャメチャぶりだ。生徒の家に上がり込んで壁をハンマーでぶっ壊すとか、高層ビルから生徒を逆さづりとか、やっていることはガチ犯罪。いま同じ演出を試みたら大炎上かも…。

なるほど、と思えたのはこんなせりふ。「俺が学校辞めても、お前らは一生友達だ」。生徒ではなく友達扱い。子供と深く関わるけれど、先生らしくないという人物造形は、熱血教師ものの王道をゆく。

キャストの豪華さもこの作品の特徴だ。のちに反町さんと結婚した松嶋菜々子さんのほか、生徒役だった小栗旬さん、窪塚洋介さん、山崎裕太さん、池内博之さんらが再集結。TVerでの過去作配信で、若い頃と現在の姿を見比べられたのも、かなり楽しかった。中高年をターゲットにした懐かし系エンタメとしては上出来。グレートだったぜ。(ライター 篠原知存)

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