フランス・パリで開催中のオートクチュール・ウィークで26日、日本から参加しているユイマ・ナカザトが新作を発表した。ミキモトの協力を得て、ブラックパールなどを使ったネックレスやブレスレットが登場した。

  1月の春夏に引き続き、着想源は、デザイナーの中里唯馬が手がけた、モーツァルト作曲のオペラ「イドメネオ」の衣装デザインだ。「イドメネオ」は、古代ギリシャの戦争と人間模様を描く作品で、中里は象徴的に使われるよろいのイメージを、現代のテーラードスーツに重ねたという。陶器でできた飾りがついた衣装のダンサーが踊るなか、カメラを前にモデルたちがスーツを脱ぎ、中に着ている繊細なドレスを見せる演出もあった。中里はショー後、「ファッションは非言語なコミュニケーションだけど、それによって少しでも世界が良くなってほしいという願いを込めた」と語った。

 前日の25日には、ジョルジオ・アルマーニ・プリヴェのショーが開かれた。日本からは俳優の土屋太鳳さんと歌手で俳優の片寄涼太さん夫妻が来場した。テーマに「パール」を掲げ、ふんだんに真珠を使った光り輝くドレスの数々は、女性の内なる美しさを引き出す力を秘めているようだった。(パリ=松沢奈々子)

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