6月29日、鹿児島中央高校の体育館で、緞帳がお披露目されました。こちらの緞帳、学校の創立60周年を記念して新たに制作されたもので、デザインをしたのはこの学校のOBで、教員としての勤務経験もある男性でした。

男性が作品に込めた思いとは。

6月29日、鹿児島市の鹿児島中央高校でお披露目された緞帳。

40年振りに新しくなったという緞帳に描かれた作品のタイトルは「Crackup~創世から黎明へ」。

破壊の限りの後、新しい生命が誕生する予感を表現した作品です。

学校のOBで、この高校の美術教師としても4年間教鞭を執った、前村卓巨さんが制作しました。

実はKTSでは6月、鹿児島市で開かれた展示会を取材した際に、前村さんとこの作品のことも取材していました。

このときも作品の壮大なスケールに圧倒されましたが、これが緞帳の大きさになると…

作品のインパクトも倍増です。

2023年、創立60周年を迎えた鹿児島中央高校。

記念事業の実行委員会ではこれを機に、2022年の文化祭で破損した緞帳を新調することに。

そこに描くデザインとして白羽の矢が立ったのが、前村さんの作品でした。

前村卓巨さん
「重要な節目に緞帳のデザインを同窓会から依頼されたのはたいへん名誉なこと。私の絵描き人生において最高の名誉になります」

実は前村さんは当初、別のデザイン案を提出していたそうですが、インパクトの強さ、そして作品から伝わるあふれんばかりのエネルギーを理由に現在のデザインが採用されました。

生徒
「先輩方とのつながり、歴史を感じた」
「とても幻想的で想像力をかき立てられるような中央高校に必要なものが描かれていると感じた」
「迫力というか『すごいなあ』というのが伝わってくる緞帳だ」

前村卓巨さん
「穏やかなとか美しいものでなく、爆発するようなエネルギーを感じてもらいたい。だから僕は、岡本太郎のTシャツを着てきた。『芸術は爆発だ』と中央高校生の若い感性が爆発してくれるように祈っている。学生として、教員としても中央高校に来た。鹿児島市で一番ど真ん中にあるハイカラな学校だと思っている。何らかの影響を与えて、こらからの彼らの人生に関わっていけたらいい」

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