映画「先生の白い噓」の公開初日舞台あいさつが5日、東京都内であった。三木康一郎監督のインタビュー記事中の発言をめぐり、インターネット上で批判の声が相次いだことを受け、三木監督やプロデューサーらが謝罪した。

 同作は、鳥飼茜さんの漫画が原作。性暴力のトラウマに苦しむ高校教師の女性が主人公で、俳優の奈緒さんが主演した。

 批判が相次いだのは、4日にネットに掲載された三木監督のインタビュー記事。性的なシーンがあるため、奈緒さんが、ヌードやラブシーンなどの撮影をサポートする専門職「インティマシー・コーディネーター」を起用するよう要望したが、監督が断ったことを伝える内容だった。

 インティマシー・コーディネーターは、撮影現場で演じる側と演出する側の意向を確認し、両者が最大限のパフォーマンスを発揮できる環境を調整する役割があり、米国のハリウッドを中心に起用が進んでいる。

 この日の舞台あいさつの冒頭、稲垣竜一郎プロデューサーが「製作陣一同、配慮が十分でなかったことに対し、深く反省をしております」などと謝罪。三木監督は「私の不用意な発言により、みなさまに多大なるご迷惑、ご心配をおかけしたことをこの場を借りて謝罪したい」と頭を下げた。

 奈緒さんは「現場に対して不十分だと思う部分が正直ありました」とした上で、「みなさんを不安な思いにさせるようなことを招いてしまったと、自分のこととして深く反省しています」「私は大丈夫です」と語った。

 製作委員会には松竹と朝日新聞社が入っている。

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